鴨 - 漢字私註

説文解字

鴨
鶩也。俗謂之鴨。从聲。
鳥部・新附

康煕字典

部・劃數
鳥部五劃
古文
𪁨

『唐韻』烏甲切『集韻』『韻會』乙甲切、𠀤音押。『玉篇』小鳥也。『爾雅・釋鳥』舒鳧、騖。《註》鳧也。『禽經』鴨鳴呷呷、其鳴自呼、鳧能高飛、而鴨舒緩不能飛、故曰舒鳧。『廣雅』一名𩿣匹、亦作鴄。

又水名、鴨淥。『唐書・地理志』馬訾水出白山、色若鴨頭、號鴨淥水、今鴨淥江也。

又叶乙頰切、音謁。『蘇軾・畫鴈詩』徐行意自得、俯仰若有節。我衰寄江湖、我伴雜鵝鴨。

又叶於質切、音乙。『蘇軾・岐亭詩』知我犯寒來、呼酒意頗急。拊掌動鄰里、遶村捉鵝鴨。

『說文』从鳥甲聲。『玉篇』亦作𩿼、別作𪀌

部・劃數
鳥部七劃

『字彙補』古文字。註詳五畫。

異體字

或體。

或體。

簡体字。

音訓

アフ(漢) 〈『廣韻・入聲・狎・鴨』烏甲切〉
かも。あひる。

また古訓に「うづら」をとる。

解字

白川

聲符は

説文解字新附に鶩なりとあり、あひるをいふ。

本邦ではかもの意に用ゐ、『萬葉集』の表記に助詞の「かも」にこの字を充ててゐる。

藤堂

と音符の形聲。鳴き聲を眞似た擬聲語。

漢字多功能字庫

に從ひ聲。本義は鴨子(あひる)。鴨子は鳥類の一科に屬し、嘴は扁平で足は短く、足指の間に水搔きがあり、よく泳ぐ。家鴨、野鴨の兩種があり、鴨子は通常家鴨(あひる)を指す。『三國志・吳志・陸遜傳』時建昌侯慮於堂前作鬥鴨欄、頗施小巧。

また鴨形の香爐を表す。唐・戴叔倫〈春怨〉金鴨香消欲斷魂、梨花春雨掩重門。

また撮合(中を取り持つこと、緣組みすること、結び附けること)を表す。宋佚名『張協狀元』第16齣五雞山上一個大王、戔地與人做鴨、到叫做鴨精大王。

方言で詈詞に用ゐる。

屬性

U+9D28
JIS: 1-19-91
人名用漢字
𪁨
U+2A068
𩿼
U+29FFC
𪀌
U+2A00C
U+9E2D