芋 - 漢字私註

説文解字

芋
あるいはに作る。
大葉實根、駭人、故謂之芌也。从聲。
艸部

康煕字典

部・劃數
艸部三劃

『唐韻』『韻會』王遇切『集韻』王矩切『正韻』羊茹切、𠀤音羽。『說文』大葉實根駭人、故謂之芋也。『續博物志』芋以十二子爲衞、應月之數也。『史記・項羽本紀』士卒食芋菽。『索隱註』芋、蹲鴟也。

又『儀禮・士喪禮註』齊人或名全菹爲芋。

又『廣韻』雲俱切、音于。草盛貌。

又『集韻』『韻會』匈于切『正韻』休居切、𠀤音吁。『揚子・方言』大也。『詩・小雅』君子攸芋。《註》香于反。又火吳反。或作吁。

又陳有芋尹、見『左傳』蓋以鳥名官。

部・劃數
艸部三劃

『直音』同

音訓・用義

(1) ウ(漢、呉) 〈『廣韻・去聲・遇・芋』王遇切〉
(2) ク 〈『集韻』匈于切、音吁〉
(3) ウ 〈『廣韻・上平聲・虞・于』羽俱切〉
(1) いも。さといも。
(2) おほきい

音(3)は草が茂るさまに用ゐる。

解字

白川

形聲。聲符は。于に大の意がある。

『説文解字』に大葉實根、人をおどろかす。故に之れを芋と謂ふなり。と、吁驚の意を以て解する。大葉は里芋。

藤堂

と音符(丸く大きい)の會意兼形聲。

漢字多功能字庫

芋はから進展變化して出來た。于の本義を調べると「送氣」あるいは「感嘆」の意を帶びる吁である。ゆゑに後に口で吹奏する竽の字を派生した外、古人が里芋の大きさを見て感嘆の吁聲を出したことから、月日の經つうちに、于の原字の上にを加へて芋字となつた。

屬性

U+828B
JIS: 1-16-82
當用漢字・常用漢字
U+828C