娯樂系感想等: ポッピンQ
事前情報からは、觀に行きたいやうな、さうでもないやうな、微妙な印象を受けてゐて、觀に行くかどうかは漏れ出てきた評判次第、行くとしても恐らく年明け、くらいの心持ちでゐた、のだが。
行動範圍内で12月25日に舞臺挨拶があるといふ情報を得て、どうせ無理だらうと思ひつつ席を取れるかどうか確認したら、其の時に直ぐ押さへれば取れるといふ狀況だつた。かういふ場合にスルーすると後で必ず悔やむことになるのは、逃した魚は大きいといふ言葉からも明らかなので、思ひ切つて席を取つた。取つたからには觀に行くしかない。といふわけで、心積もりよりも餘程早く觀に行つてきたわけである。
舞臺挨拶は、金丸裕プロデューサが司會で、外に、井澤詩織、種﨑敦美、小澤亜李、田上真里奈、宮原直樹監督が登壇した。日が日だけにクリスマス云々の煽りが入つたのは御愛嬌と思ふべきであらう。上映前だつたのでネタバレにならないやうな配慮があつたのは當然だが、上映後であればもつと明け透けな發言があつたのかしら、みたいなことは思はぬでもなかつた。間近といふ程ではないにせよ、思つたよりも近い距離でキャストの皆さんを見られたのはとても有り難かつた。生で聲優さんを拜むとか、記憶が確かなら、某まるなげなラヂオの公録に行つて以來だと思ふ。
肝腎の本篇だが、筋書きとしてはそんな變はつたことをしてゐたといふ印象はない。尺の關係もあるのかも知れないが、話の進行はスムーズだつたやうに思ふ。内心的なことでもつとぐだぐだするのかしらと思つてゐたが、杞憂であつた。伊純の掘り下げはしつかりとされてゐたが、他の四人は思つてゐたよりもあつさりといふか、ばつさりといふか、觀た人が色々想像する餘地が澤山殘つてゐるやうに感じた。いや、もつと注意深く觀たならさうでもないのかも知れないが。
お話としては割と單純で、決して痛快といふわけではないが、割合綺麗に纏められてゐて、何だか良い話だつたなあ、と思つた。エンドロールが終るまでは。ネタバレは避けたいので、其の先のことについては何も述べないが、エンディングが始まつたからといつて席を立つてはならない、絶對にそれだけは駄目だといふことだけ書いておく。