娯樂系感想等: この素晴らしい世界に祝福を! 2 #10
宿を狂信者に圍まれた一行は、アクアの羽衣を使つて脱出。酷い始まり方をしたものである。
ともかく温泉に毒が撒かれてゐる件を解決すべく、源泉に。見張りの人に見咎められ、ダスティネス家の威光を使つて押し通る。評者のやうなもはや若いとは言ひ難い人間はモチーフを知つてゐるが、今時の若い人は、ああいふ表現を見て、何のパロディなのか分かるものなのかしら。かういふのを老婆心といふんだよね。ああ、もう駄目かも。
といふことで、今回の敵役、毒スライムのハンスと御對面。スライムは雜魚といふJRPG的固定觀念は割とあつさり打ち碎かれました。いやあ、これは恐ろしい。何しろでかいし、聲もまるで雜魚には聞こえない(おい)
これまで拔けた印象を拭へなかつたウィズが、今回ばかりは豹變。あれはなかなか凄まじかつた。ウィズに畏怖まで覺えたのは、今回が初めてだと思ふ。
ともかく手が足りないので、蘇生魔法を當てにしてカズマが囮になつたあたりは、多少考へるところはあつたけれども、あの骸骨が何となく滑稽味を出してゐたから、良いことにするw 爆裂魔法も良かつたが、今回のシリーズ、めぐみんは爆裂魔法の印象よりも、あれこれの可愛らしいところの印象の方が強いかもなあ、と思つた。それもその筈、前シリーズは最後の最後、其の日二度目の爆裂魔法でとどめを刺したわけで、それと比べたら仕方ないとしか言へない。
しかし、今回の壓卷は何と言つても、我等が駄女神樣がやうやく必殺技をヒットさせたことに盡きるわけで。バックの狂信者どもの信仰告白の内容にうつかり感動しつつ、思ひ切り堪能させて頂いた。あの教義、まともに受け取るととことん駄目人間になりさうではあるが、世知辛い現代社會を生き拔くには、心の片隅には入れておくべき内容のやうにも思へるわけで。要はバランス。前回はアクシズ教徒であることに迷ひを感じてしまつたが、今回はそれが淺慮であつたと懺悔するしかなかつた。今後とも、女神アクアの導きにより、愉しく生きていけたら良いと思つてゐる。
これで最終回といふのが少々寂しい。10回では少ない。12回くらゐはやつて欲しかつた。第三期があることを期待しつつ、筆を閣きたい。