娯樂系感想ログ: アルドノア・ゼロ

基礎情報あるいは諸元

放送時期
2014年Q3、2015年Q1
放送局
BS11他
公式サイト
http://www.aldnoahzero.com/
ED
SawanoHiroyuki[nZk]『aLIEz』

各話所感

#1

火星人どもがともかく強いとか姫樣いきなり退場なの!?とか、どこを基點に見たら良いのかまだ良く分らないところもありつつも、なかなかインパクトはあつたので、摑みとしての初回の役目は十分に果たしてゐたと思ふ。

#2

この火星人根性惡いなとか姫樣生きてゐたから良かつたとか、さういふのは當然あつた。

しかし、それより何より、來週以降どうやつてこの隙のなささうなロボットと戰ふつもりなの主人公君、といふ氣分が一番大きかつた訣で。

#3

姫樣のアシストが入つたとはいへ、先週の一方的なやられ方が噓みたいな反撃はなかなか痛快。そしてかの火星人の死に樣がとてもとても愉快。ここまで來てやうやく話の組み立ての基本みたいなのが摑めた氣がする。即ち、やけに冷靜な主人公が相手を見極めて渡り合ふ、みたいな。

#4

逃れた先に新たな火星のカタフラクトが襲來。ビームソードみたいのを振り回して何でもかんでも斬り捨て御免。味方は次から次に斬り捨てられ、船も一隻やられて了つたのに、主人公は相變はらず冷靜沈着だなあ、と。此の先、色を失つて慌てる場面とか、あるんだらうか。

#5

アヴァン、一體これは何年前の話? 回想だと思ふけれども、回想だよねえ? ともかく姫樣は大膽に御座候。

皇帝陛下が休戰を宣告したのに、先週の拔刀騎士はリベンジに來ました。火星人は不忠者ばかりなのか? 別に良いけど。掩護もないのにどうやつて難を躱すのかと思つてゐたら、練習機一機と引き替へに水蒸氣爆發で屠つてしまふとはねえ……。伊奈帆君、怖い。

陛下の運命はもう駄目だなと思ふしかないけれども、スレイン君の運氣は今後好轉するのであらうか。何といふか、目を付けられたらアウトな人に目を付けられたみたいな感じしかしない。

#6

冒頭、宣戰布告(先週の最後に引續き)。

スレイン君は追はれる身に。生け捕りにして欲しいと言つたザーツバルム伯爵の眞意はいづこに?

エデルリッゾは姫樣をかばふべく噓八百。しかし姫樣と言つてしまふあたり、可愛らしいw

その姫樣は、スレイン君に教へて貰つた智識について伊奈帆から容赦なく突つ込まれたので、お拗ねあそばした。あの顏こそなかなか。

さて、現れたる女騎士のフライングパンチングカタフラクトに、折角の艦は續航不可能、大ピンチ。さすがの伊奈帆も少し焦つた。それでもフラッシュバックして役に立たない大尉殿よりは餘程良いが。あと、練習機の方が使へる?みたいなのも大概だと思ふので地球側は兵器開發をもう少し眞劍にやつた方が良い。

ともかく最後のスレイン君の登場には痺れた。さうでないと、姫樣に氣に入られてゐる甲斐がないといふものよ。

#7

スレイン君の加勢で危機を脱した伊奈帆達であつたが、取り敢へず敵味方の區別がつかないのでありまして。

逸れた敵のパンチングによつて穴が開いたので、艦はその中に退避。伊奈帆は勝手に居殘つて戰鬪繼續。スレイン君と共鬪して敵のパンチを一つづつ破壞していくのであつた。冷靜さも恐ろしいが、觀察眼も割とどうなつてゐるのか謎な伊奈帆である。

さて、穴藏の中では、火星側?のカタフラクト?が見附かる。姫樣も偶々それを御覽になつた。皆して何ぢやこりやみたいな感じだつたのだが途中でぶち切られたので詳細不明。

パンチを全部落としたら、敵本體が飛んできたよ。洒落になつてないよ。つて邊りで、突如現れたるは、姫樣が操つてゐると思しき空飛ぶお船。姫樣、正體を顯はして良かつたのか?みたいな氣分になつたが、取り敢へずロケットパンチカタフラクトは御役御免となつた。それは良いのだが。

伊奈帆君、姫樣に會ひたいと言つたスレイン君をすげなく敵と認定、そして攻撃。さてこの先どうなるのか豫斷を許さなくなつたところでお仕舞ひ。ああ、何て展開なのよ、これ。

可愛かつたのは、エデルリッゾの「ベー」。あれは狡い。

#8

本筋: スレイン君、クルーテオ卿に折檻される。ぶつ殺さうと思つた癖に、眞相を覺るや態度をころつと變へるクルーテオ。しかし、其の直後にザーツバルムの手で……死んだよなあ、あれ。良いところを碌に見せずに逝くなんて、哀しい。それから、クルーテオを始末してもスレイン君を始末せずに生け捕りにしたザーツバルムの眞意は何處に?

姫樣サイド: 例の空飛ぶお船をどうやつて動かせば良いのか、艦長以下が困つてゐたら、我等が姫樣は正體を顯はし、アルドノアドライブを起動したのであつた。正體ばらして平氣なのか冷や冷やしたが、今のところ平氣さうなので安心……して良いのか?

その姫樣からスレイン君に地球のことを教はつたことをあれだけ嬉しさうに話された伊奈帆君の心中が氣になるが、例の無表情につきさつぱり分らないのがもどかしい。

それにもまして、折檻されて痛々しいスレイン君と、スレイン君のことを嬉しさうに話す姫樣の織り成すコントラストが絶妙であつたことよ。

#9

ザーツバルム、スレインにあれこれ自白。そして自分の怨念を吐露。今まではこの人の行動原理が良く分らなかつたが、取り敢へずは理解できた。さて、スレイン君は今後どうするの?

お醫者が大尉殿のトラウマを抉つたり、界塚姉が意圖せずライエのトラウマを抉つたり。割と面倒臭いな。それだけならまだ良かつたが、錯亂したライエが姫樣の首を絞めて失神させたから、空飛ぶお船のアルドノアドライブが停止、お船は着水。この展開は流石に考慮してゐなかつた。サーヴィスシーンからそこに進むとか、どうなんだよ。服を脱いだら人は至つて無防備つてことなんだらうけど、流石に萌えられない。

結局、今回は、伊奈帆君には碌な出番がなかつたね。それより伊奈帆が姫樣に氣があるとかいふ臆測にどぎまぎしまくつた韻子の可愛かつたこと。

#10

姫樣は伊奈帆の的確な處置で一命を取り留めました。ああ良かつた。

スレインのことはあれだけ冷徹に切つた伊奈帆、ライエにはそこまでではなかつた。うーんw

一方火星側。ザーツバルムはスレインに語る形で、先の戰爭について講釋。なかなか良く纏まつてゐたと思ふ。そして、奪取したクルーテオのカタフラクトを見せびらかした後、スレイン君を解放。太つ腹ではあるけれども……。

スレイン君、これ、動かせるの? どうやつて?? みたいな……。

#11

ザーツバルムの軍、攻撃を開始。一方的にも程があるのは、初回と同樣。

エデルリッゾ、運轉とかできたのね。火星では幾つから運轉免許取れるんだらう? それとも、無免許? ナイスアシストのライエともども、置いてけぼりを食らつたけれども、どうかこれ以上酷い目に遭はないで欲しい。

さて、デューカリオンは伊奈帆の立案により姫樣の性能に頼り切る降下突入作戰に出たわけだが……冷靜に見ると、割と末期だね、これ。

そして、大ピンチのまま次に續くわけだが、ザーツバルムのカタフラクトの特性は早々に明らかになるんだらうか。そして、いつもいつも置いてけぼりのスレインの運命は? といふあたりで。

#12

スレインの野郎やつてくれやがつたよこん畜生。正直こんだけでも良いと思ふw

それではあまりに亂暴なのでもう少しだけ。

ザーツバルムのカタフラクト、變形合體、今までの敵の集大成……。結果はそれを撃退してきた伊奈帆には通じず、隨分と舐められる始末。それはまだしも、決め科白までパクりやがつたよこのをぢさん。いや、どつちが先にパクつたのか知らないけどさ。行動原理は、分つて了へば分り易い人物だつたと思ふ。

韻子の雜な扱はれ方は仕樣なのか。しやうがなかつたのか。まあ、これが合つてゐる氣がするから良いけど。それから、ライエとエデルリッゾはともかく無事な氣がしたので何より。

それで、伊奈帆とスレインなのだが、どうやら伊奈帆君は今まで思つてゐた以上に姫殿下にぞつこんだつた、と思ひ直した。本當、クーデレといふか、デレてもクールでしか出せないといふか。三面六臂をやつつけた後にスレインを撃つて、敵呼ばはりしたのは、つまりは彼個人の敵だと認定したんだな、とも。つまりお姉さんがいつぞや言つてゐたことは、物凄く的を射てゐたのであつた。

スレインの方も似た感じだと受け取つた。彼の場合、クールとは程遠いので、ついかつとなつてやつた、といふ行爲も散見されるけれども。ともかく第二期では彼が修羅の道で苦しむさまを見たいと思ふ。あと、彼があの機體を動かせた理由も是非知りたい。

#13

分割2クールの2クール目開始、とて。取り敢へず印象に殘つたことを順不同で。

キスシーンの意味付けはとても良く分つた氣がしたが、あれ、アルドノアの起動要件、これぢや確定しない?? ううむ……。

それより何より、水槽に入つてゐる姫殿下に跪くスレインがとてもやばい。こいつ、このまま惡者の道を突き進むのだらうか? 是非改心せずに惡の道を突き進んで行つて欲しい。

#14

今回は人物別から。

取り敢へず分つたのは、キス1回でアルドノアの起動も1回といふこと。すると、火星の騎士どもは皇帝陛下と……(やめなさい腐つた考へは)。

高性能な義眼を入れた伊奈帆の鋭さときたら。デリカシーが缺如してゐるのが玉に瑕だが、さういふ、ライエの言ふ「馬鹿」なところがなければ人間離れし過ぎてゐてアレかも知れない。

タルシスの能力は「未來視」乃至「高精度の豫測」? スレインはその性能を借りてやりたい放題といふ感じだが、今のところ弱點がどうにも見えないので、伊奈帆がどう料理するのか、とても樂しみである。

それより何より、我等が姫殿下が、なるべく早くお目覺めになられますやうに。

#15

スレイン下克上、或は修羅の道を一歩前進の卷。

即ち、ザーツバルムは、火星貴族に虐められてゐたスレインを助け、養子にすると宣言したのに、いざ戰ひの段、スレインと伊奈帆の戰鬪に割り込んだらば、スレインの羂によつて討ち取られた。嗚呼。

揚句にザーツバルムの伯爵位を襲ひ、地位を固めるスレイン。いよいよ立派な惡役になつて、實に良い。立派な惡役は、最後美事に散らなければいけないのだが、さてどうなる?

其の他、氣に掛かつた箇所。

#16

界塚姉とトラウマ持ち大尉、やうやく再登場。そして大ピンチ。大尉が頑張つて切り拔けることを期待しながら見てゐたのに、結局最後は伊奈帆が持つてゐつたとか、もう、ね。あくまで伊奈帆君の強さを強調する作風なんだね、と認識を固め直した。

それはともかく、デューカリオンが去つた後の地球側の宇宙基地を、スレインが一騎で攻撃。タルシスの性能高すぎるんぢや。まあ、ラスボスの機體はそれぐらゐぢやないと駄目ですかね。スレインが順調に惡の道を進んで行つてゐるので、このまま立派なラスボスになれば良いと思つてゐる。

其の他、氣に掛かつた箇所。

#17

伊奈帆、ライエを捲き込んでマズゥールカを逃がす。無斷で。協力者に仕立てて。軍法會議に掛けられてお仕置きされて當然の獨斷專行だが、このまま流されるのか、はたまた良き理解者たる艦長によつてお目こぼしされるのか。それより火星側に復歸したマズゥールカの今後の運命の方が餘程心配に思へるから、不思議w

一方、スレインに我慢ならないマリルシャンは、レムリナ扮するアセイラムとの直接コンタクトを試みた揚句、スレインに決鬪を申し込むのであつた。さあ、どうなる?

其の他、氣に掛かつた箇所。

#18

スレインは豫定通り?マリルシャンを返り討ちに。ビットみたいなのが飛んだときから、全方位攻撃できない場面に持ち込んで逆襲といふ構圖は頭によぎつたのだが、そのとほりの結末に至つたので綺麗な筋書きだなあと思つた次第。それにしても、スレインの奴、發作的に何かしてしまふ惡癖はすつかり收まつたのかねえ。それとも、この先……。

一方、伊奈帆はスレイプニルを驅らず、状況の把握と指示だけで敵をやつつけるといふ新たな技を披露。伊奈帆も無論大概だが、それに上手く合はせる艦長も大概ではある。それより今回の伊奈帆について印象に殘つたのは、珍しく韻子に對してフォローしてゐたといふか謝罪してゐたことだつたりする。

其の他、氣に掛かつた箇所。

姫殿下については、次回以降見てみないと、何とも言へない。

#19

姫殿下遂に目覚める。しかし、どうにも記憶に缺落があるやうで。スレイン、これをどうしたものか、どうにも對處に困つてゐる感じ。それにしてもスレイン、たうとう火星側の主導權を握つて他の騎士に指圖なんかし始めたのだから、大した出世振りであること。

伊奈帆サイドは、透明な敵に苦勞してゐたら、更に他のカタフラクトと連係し始めたから、今までになく苦戰してゐる印象だつた。あれもこれもスレインの仕業と思ふと業腹である。決着は持ち越し。

#20

引き續き、火星騎士が連係プレーなんか始めたから、地球は地球は大ピンチ。復歸した大尉殿、勝ちには行けないが護る方ではなかなかに出來るといふ印象。それでも、狙はれた感じの伊奈帆と二機して大ピンチなところを救つたのは、デューカリオンの體當たり、回收、そして離脱であつた。艦長が凄いのか、操舵してゐるニーナも實は凄いのか。

姫殿下について惱んでゐるスレインは扨措き、そのスレインから放置プレイにされてゐるレムリナも相當にお惱みの樣子。同情して良いのかどうか微妙な立ち位置だが、段々可哀相になつてきたよ、この子。スレインはもつと懊惱したら良いとしか思はないけれども。

そして、マズゥールカがたうとうスレインに接觸。その隙を突いて、エデルリッゾに渡したのは、伊奈帆に託されたペンダント。それを御覽になつた姫殿下は酷く衝撃を受けられ、恐らくは記憶を取り戻された。同じ頃、レムリナは治療用水槽の中に姉の姿がないことを知る。さあ、ここから先、どうなることやら、いよいよ目が離せない。

#21

前回は敵の性能と連係により撤退を餘儀なくされた伊奈帆と其の他であつたが、再戰とて、それぞれへの對抗策を練り上げて挑むのであつた。雷撃には電線を繫いでしまふことによつて電位差のない状態に持ち込むといふ手で、分身には全分身に同時攻撃といふ手でこれらを打倒。最初から策が變はらなかつたのは、透明になる機體だつたとさ。……確かに電線繋げば理論上は電位差ゼロになるけど、ううむ。

一方、姫殿下はエデルリッゾから眠つてゐる間のことを聞き出し、スレインを詰問されるおつもりに。色々蟠りがあつた筈のレムリナもそれに同調したので、レムリナの姿を借りてスレインの眞意を質したが、矢張宜しからざることを言ふので、正體を明かして飜意を迫つた。ところがスレイン、姫殿下のお言ひ附けにも拘はらずこれを拒否、姫殿下もレムリナも拘束されてしまつた。スレインを止め得るもの、もはや、なし。

さういふところに、火星からやつて來るのは、かのクルーテオ伯爵の息子、らしい。このタイミングで? さあ、彼を待つ運命や如何に。

#22

火星からやつて來たクランカインがスレインと鞘當てしたり、レムリナが姫殿下に八つ當たりしたり、そんな内部事情にはお構ひなく、地球側は月面基地の攻撃に乘り出す。姫殿下を暗殺、といふ作戰目標は、視聽者からしたら隨分な話ではあるが、現實的作戰計劃としては寧ろ眞つ當といふあたりが小憎らしい。

ともかく姫殿下の暗殺を阻止すべく伊奈帆もまた敵基地に潛入、そしてスレインと邂逅、銃撃戰。いつぞやの科白をそのまま逆さまに交はしたあたりは、何とも「劇」的なことだと思つた。

一方、姫殿下とレムリナとエデルリッゾは、暗殺部隊から逃れるべく基地内を逃走する羽目に。あんだけ憎惡を吐いておいて、結局は身を挺する形になつたレムリナは、とことん可哀相だつたやうな氣もするし、いやいやそれでも憎らしいといふ氣もする。ここで退場と決まつた訣ではなからうが、取り敢へず。

そして、姫殿下と伊奈帆はやうやく再會、と思ひきや、伊奈帆はたうとう倒れてしまつて……義眼の意思が表に現れたとか、何この超科學w そして、本人が告白する前に、超科學が何の躊躇ひもなく、當の相手に、内心を白状してしまふんだから、酷いww いや、とても良いシーンだつたとは思ふんだけどね。少し引いて見ると、だね……。

ともかく義眼のアドバイスのとほりの場所に辿り着いた姫殿下は、暗殺部隊に襲はれたのだつたが、すんでの所でクランカインが現れて、無事救出。兩者、面識はあるやうだが、次回は何から話すのかしら? といふところで。

#23

姫殿下はクランカインの手引きにより月面基地を脱出。スレインが基地に戻るやうに言ふも、これを拒否し、マズゥールカの城に入つた。伊奈帆の打つた策が當りすぎてゐて怖いが、これは流石に望外の幸運の範疇だと思ひたいw

姫殿下はスレインの「變節」を嘆き悲しむも、エデルリッゾがこれに抗辯。意外といふ外なかつたが、同時に、スレインが徹底的に見放されるやうな結末もないのかなあ、と思つた。

ともかく既定路線を突き進むしかないスレインも、地球側も、最終決戰に向けて準備に入る。死亡フラグもガンガン立てつつ……、つてか、メタ的發言まで混じつた日にや、蓋を開けるまでどうなるのやら分つたものではない。

一方、姫殿下は皇帝陛下に謁見。皇帝陛下は息も弱り切り、現状認識も怪しげ。それでも最後に政治的訓誡を垂れただけ、皇帝らしかつたと言ふべきか。尤も、他に何を話されても、視聽者的には唐突すぎて困るわけではあつたが。

兩陣營さあいよいよ合戰、といふ段になつて、スレインの演説を妨碍したのは、姫殿下の海賊放送。ええと、結婚するといふ表明に、どういふ政治的意味があるのかね? スレインと僞姫の時は、スレインの權威付けの爲の結婚だつたが、今回、クランカインを箔付けする意味が薄いやうな氣もする。そりやスレインを見放したアピールにはなるけれどもさ。

ともかく最終回を樂しみに待ちたいと思ひます。

#24

姫殿下、否、即位を表明したので女王陛下が停戰をお命じになつたので、スレインはいよいよ追ひ詰められた。その決然とした表情を拜したスレインは、己の計劃を諦め、麾下の火星人に降伏を命じ、月面基地を爆破させるに至つた。えらくまた諦めの良いこと、と思つた。この時點では。

ところがハークライトは降伏を潔しとせず、命令に背くことを表明し、出撃。これは、まあ、こんなもんだらうと思つたが、バルークルスが裏切りもせずにハークライトに付き合つたのは、豫想外だつた。スレインが落ち目になつたら眞つ先に裏切るのではと疑つてゐたのに。何だか申し訣ない氣分になつた。

なほも戰ふハークライト達を見たスレインは、因縁の相手を認めたこともあつてか、意を改めて出撃。そこからの伊奈帆との戰鬪は、最早戰爭には關係のない、二人の、極めて個人的な因縁にけりをつける爲のもの。アルドノアドライブによる特殊能力を使ふ、その裏を掻く、といふ、この作品の戰鬪の御約束が綺麗に吹き飛んでゐたのは、どう評價すべきなんだらうね。

決着がついた後、スレインは結局助けられてしまつた訣だが、それは果たして慈悲だつたのかどうか。アセイラムが嚙む以上、彼が殺される、つて決着はなかつた、と今更思はぬでもないけれど。

他、箇條書きで。

二期に入つてから、どんだけドロドロした終はり方になるのかと思つて見てゐたが、最後まで見て、またえらくすつきりした終はりになつた、と感じてゐる。鬱陶しくなりさうなところをざくざく切り落とした結果なのかも知れない。すつきりしすぎのきらひはあるけれども、嫌な感じのする終はり方ではないから、良しとしたい。

それにしても、レイリー散亂といふ言葉が、ここまで重要な意味を持たされるとは思はなかつたよ。

おまけ

アルドノア・ラジオ #32

ゲスト: 夏川椎菜。ゲストがゲストの扱ひを受けない、どこかで聽いたやうな氣もするラヂオw いや、この三人、仲が良いなあ、と思つた(小竝感)。