かまいたちの夜

SFCで大ヒットを飛ばし、各ハード(インターネット版も存在する)に移植もされ
たサウンドノベルの代名詞的作品です。
とはいっても、わたしのプレイしたことのあるのは、SFC版のみですので、それ
を中心にレビューしていきたいと思います。
 



1 ストーリー

 吹雪により孤立したペンションの中で起こる連続殺人事件…という、わかりや
すい設定に基づき展開される推理ドラマです。
 実写をもとに作り上げられたリアルなCG、そして臨場感あふれるサウンド。登
場人物は影絵のように描かれて入れているため、チープに感じる人もいるかもし
れませんが、これが、以外に想像力をかきたてられるんです。想像力豊かな私に
とってはこれがなかなか違和感無くはまってしまいましたうんです。
 さて、このゲームは、メインの推理ものに加えて、推理ストーリーを解き明か
すことにより、サブシナリオが現れます。これらサブシナリオの存在がこのゲー
ムを名作たらしめていると思います。
 同じ登場人物、同じ場面設定でありながら、全く異なるストーリー展開を見せ
るストーリー構築の巧みさに唸ってしまいます。

 また、シナリオを手がけているのは、本職の推理小説家のため、メインの推理
シナリオにおける謎解きは、かなり頭を使いました。何度もバッドエンドをみて
いくうちに、犯人を絞り込んでいき(犯人は最後まで死にませんから)、そして、
犯人を見極めたら、今度は前半のストーリーの選択肢を上手に選んで、殺人のト
リックをあばいていくという流れになります。
 ちなみに、この作品にはまって以来、私は結構、推理小説を読むようになりま した。
特に、かまいたちの夜のシナリオを手がけた我孫子武丸氏の著作はほとんど読んで
たりします。

 そして、サブシナリオもとき、バッドエンディングを含め、全てのエンディン
グをみると、ピンクのしおりが登場し、おまけシナリオが読めるようになります。
 また、このおまけシナリオが傑作なのです。お笑い系の0の喜劇編もさることな
がら、秀逸なのは、宝捜し編。ここでは、あるトリックが仕掛けられています。こ
の宝捜し編のトリックを暴くことにより、更なるおまけシナリオ、不思議のペン
ション編が登場します。いやぁ、これをプレイしていた当時は、この隠しトリックに
気づきませんでした。ゴールドのしおりの噂を聞きつけ、いろいろと探すうちに、
見つけたPS版発売に合わせて復刻された攻略(?)本。これのヒントを元に、ひた
スラ探してようやくトリックを見つけ、不思議のペンションへと旅立つことができま
した。
  しかし、結局のところ、ゴールドのしおりには到達しておりません。はなしによると、
全ての選択肢を選ばなければならないとか… さすがにそれには挫折してしまい
ました。
 と、ただメインシナリオ読むだけでは終わらない、数々のサブシナリオの充実
さが、やはり、このゲームの最大のウリですね。
 



2 システム

 臨場感のある音に、リアルなグラフィック。それを用いて怖さを演出するサウ
ンドノベルとしては、素晴らしい出来栄えです。
 惜しい点は、繰り返しのプレイがしんどいこと。メッセージのスキップができ
ないため、数々の分岐を探すのにはかなりの苦労を強いられました。PS版以降で
は、そのあたりは改善されているそうですが…





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