娯樂系感想ログ: 鋼の錬金術師 (TVA)
基礎情報あるいは諸元
- 放送時期: 2009年Q2~2010年Q2
- 放送局: MBS他
各話所感
#1
「原作準據」のアナウンスの割にはオリジナルな感じの初囘。まあ、リオールに行く前らしいので、この先どう轉がすのかを見ないとなんとも言へませんな。
以下、氣になつた點など。
- ヒューズは兄弟と初對面の樣子、對してアームストロング少佐は顏見知りとしか思へない樣子。
- 無能大佐は、猫被りの輕薄な部分が、CV(三木眞一郎)の所爲もあつてか、前より強調されてゐる樣な氣が。
- 大總統が初囘から切り捨て御免とはこれ如何に。
- CVの變はつたキャラで今囘まともに喋つてたのは、無能とキンブリーくらゐか……。鷹の目、ラストは一言程度なので、まだ何とも言へない。キンブリーは、狂ひつぷりが良い感じに出てた樣な氣がする。
#2
話の起點を囘想で。まあ、原作でも、囘想だつた訣ですけど。
どこかでしないとハガレンとして成立しないからねえ。まあ、囘想の切り方としてはそれなりだつた氣はするけど……家は未だ燒いてないのね。そのうちそこもやるよねえ、絶對。尺的に入らなかつたか、構成上敢へて後囘しにしたのか。
で、やうやく3話目から、原作の初つ端、といふところでまた次囘。
#3
「原作準據」の觸れ込みが、三話目にしてやうやく冒頭とはこれ如何に?w
まあ、内容の方は、前囘のアニメ化時とはうつて變はつて、大筋は原作そのままだつたが……微妙な部分を組み替へてあるのが、氣に掛かつたといふか。ガラッと變はるよりも、逆に違和感感じたりするのな。構成上の必要性が感じられないと、特に。まあ、そこまで神經質になる必要もないと思ふけども。
ただ、落膽するロゼに掛けた言葉に加へられた一言、あれだけは餘計。
#5
vsスカー第一囘戰。まあ、内容は言はずもがな。
無能大佐が轉ばされて無能呼ばはりされるところのアレンジは、なかなかと思つたが、全體的には、なんか重いねえ。まあ、重い話なのは確かなのだが、何かシリアスな所ばかり拾つてる感じで、もう少しコミカルなタッチにしても良いんではないかと思ふのだが。個人的な好みとしてはね。
#15
シン組登場。の一言で濟ませても、まあ、いいかな、と思ふw
尺の所爲か、このアニメのすすみ具合はまき氣味で、時に、アニメだけで完結出來てゐるのか氣になるのだが、どうなのかしら。原作追つかけてる身としてはそこが分らん。
今回分も、リン主從の描寫は十分と思ふのだが、メイの方は、微妙な氣がした。中の人は、まあ、こんな感じかなあと思つたけど。
#19
マスタングvsラストは矢張壓卷。映像化された具合も、實によかつた。
#53
いよいよマスタングvsエンヴィー。まあ、原作讀んで結末から何から分つてゐる分、どう映像化するのか、といふところに注目點は絞られてゐる訣だが。
しかし、ラストとエンヴィーの能力の違ひといふのもあるんやらうけど、大佐があまりに一方的よなあ。原作通りではあるが、これでいいのか?とほんの少しだけ思つたりする。まあ、ここで描きたいのは、戰鬪ではなくて、大佐の内面なのだらうから、それでいいのかも、と思つたりもする。
#56
正門でのブラッドレイの立ち回りは矢張壓卷。原作と正門の造りが違つたおかげで、演出に幅が出た、そんな印象。
微妙だなあと思つたのは、ブラッドレイ生存の報を受けて、アームストロング少將になすりつけた場面の描寫。原作では、なすりつけることについての罪惡感みたいなものはまるで描かれなかつた訣だが、其の邊を表出させたのはどうやんやらうなあ、と思ひつつ見てゐた。原作讀んでゐたときには、其の邊の割り切りは既に出來た上での決行、と解釋してゐたので、この描寫は意外と言ふか何と言ふか。
#61
尺の問題もあるんやろうし、今更とも思ふけど、いつにも増して色々詰め込まれてゐた氣のする今回。他のアニメなら、3回位には分けるんぢやねえか?と思ふ程の見せ場があつたと思ふ。
原作にピリオドが打たれたので、後はアニメがどう表現するか模樣眺め、といふところやねえ。
#62
アルはいつでも思ひ切りがいい。多分、兄貴よりも。原作で筋は分つてゐたけど、改めてさう思ふわ。
リザはあんだけ失血してゐて、よくもあれだけ動けるよなあ。まあ、動けないと無能の性能が引き出せない訣だが。
#63
親父殿遂に逝く。エドは眞理の扉を對價にアルを奪還。エドはこれで錬金術が一切使へなくなつた、といふ解釋でええんやらうけど、アルは扉を返上してないから、まだまだ錬金術師として活躍可能、なんやよねえ?
原作では描かれてゐない、ホーエンハイムと少佐の遣り取りには、色々考へさせられたなあ。全く、親父殿はどこで進路を踏み違へたのやら。
次回の締めは、さて、どういふ感じになるのか。原作の終り方は知つてゐるから、そこからどれだけの増減があるのか、といふのが焦點なり。
多分、後日談として、色々と同人作品がつくられるんやらうなあ、とは思ふのであります。
#64
最終回は、エピローグのプロローグ、といふところかなあ。
作品全體としては、ダークファンタジーと銘打つたのを體した引き摺り込まれさうな闇を常に描いてゐたのに、最後はきつちりHappy Endingといふ邊りが憎い。