中國
語解
- 本邦の地方名。鳥取、岡山、島根、廣島、山口の五縣の總稱。
- 令制國を大・上・中・下の四等級に分けたうちの三番目。安房、能登、佐渡、丹後、若狹、石見、長門、土佐、日向、大隅、薩摩が該當。
- 「中華人民共和國」或は「中華民國」の略稱。
雜説
支那のことを「中國」と言ふのは、正確に缺ける。歴史的な言及をする際に彼の地のことを指す場合、今の國號の略稱である「中國」を用ゐるのはをかしい。碎いて言ふと、「中國」といふのは、「漢」とか「唐」とか「明」とか「清」とかと同列なものであるから、「中國の歴史」といふ謂ひは、辛亥革命後にしか適用できない筈のものである。歴代王朝を含んだ彼の地の歴史は「支那史」と呼ぶより外なく、今の國家に限定せず彼の地を呼ぶには「支那」といふ言葉を用ゐる外ない。