説文解字私註 井部
井部
- 文五 重二
井
- 説文解字
- 丼
八家一井、象構韓形。•、𦉥之象也。古者伯益初作井。凡井之屬皆从井。
- 康煕字典
- 二部
- 《康煕》
古文井與𠛬通用。『左傳』有井伯、卽郉伯。
- 《康煕》丼
『徐曰』𩏑、井垣也。周禮謂之井樹。古者以瓶𦉥汲。本作丼、省作井。
(丶部) - 《康煕》丼
『集韻』都感切、音黕。投物井中聲。
- 訓
- ゐ
- 表
- 當用漢字・常用漢字
𤌌
- 《説文解字本文》𤍧
深池也。从井、瑩省聲。
- 《康煕》
『唐韻』『集韻』𠀤烏迥切、音濙。『說文』深池也。『玉篇』澤地也。
- 《康煕》
『集韻』庾頃切、音穎。義同。
- 康煕火部
阱
- 《説文解字本文》阱
陷也。从𨸏从井、井亦聲。
- 《説文解字重文》穽
阱或从穴。
- 《説文解字重文》汬
古文阱从水。
(康煕水部) - 《康煕》
『周禮・秋官・雍氏』春令爲阱擭溝瀆之利於民者、秋令塞阱杜擭。
- 《康煕》穽
『書・費誓』杜乃擭、斂乃穽。『疏』穽以捕小獸、穿地爲深坑、入不能出、其上不設機、小異于擭。
(穴部) - 《音》セイ
- 《訓》おとしあな
- 康煕阜部
㓝
- 《説文解字本文》
罰辠也。从井从刀。『易』曰、井、法也。井亦聲。
- 《康煕古文》𠜚
- 《康煕》㓝
『集韻』同𠛬。
- 《音》ケイ
- 《訓》つみ。のり。かた。
- 第四篇刀部𠛬(刑)字に同じ。 康煕字典は㓝、𠛬を錄す。
- 白川は古く井に刑型の兩義があつたといふ。
- 康煕刀部
- 按: 康煕字典が古文として擧げる𠜚は寧ろ型とみるべきか。
刱
- 《説文解字本文》刱
造法刱業也。从井刅聲。讀若創。
- 《音》サウ
- 《訓》はじめる
- 創始、創出の創の本字か。
- 康煕刀部
補遺
丼
- 訓
- どんぶり
- 表
- 常用漢字(平成22年追加)
井とは別字と解すべきか、「どんぶり」を丼の形に限定した國訓と解すべきか。