娯樂系感想ログ: 亜人ちゃんは語りたい(TVA)
基礎情報あるいは諸元
- 放送時期
- 2017Q1
- 放送局
- BS11他
- 公式サイト
- http://demichan.com/
#1
ともかくヴァンパイアの子が可愛かつた。とても可愛かつた。CVが本渡楓といふことで認識に補正が掛かつてゐる可能性を完全には排除できないが、ともかく可愛かつた。
初回を觀て言ひたくなつたことは大體これだけなのだが、それだけではあんまりなので、もう少し。
ヴァンパイアの他にもデュラハンとか雪女とかサキュバスとか、さういふのが生まれてくるので、社會福祉がさういふのを對象にするやうな世界のお話。初回の限り、割と緩い感じ。彼らは體質的に色々難儀してゐるやうだが、逆に普通の人よりも上手くできることとかは、今後出てきたりするのかしら。
ともかくこの調子で續けてくれたらとても良い作品になるのではないか。期待値大である。
#2
今回はデュラハン町京子の回。我らがヴァンパイア小鳥遊ひかりとは打つて變はつて控へ目で禮儀正しい子である。
ともかく首と胴體が別々といふのがあらゆる難儀の元になる子なので、貧血傾向で暑さに耐性がないヴァンパイアに比べても大變さう。新幹線に頭だけ乘り遲れるとか、想像するだに恐怖しかない。
穩やかな子なので表情も穩やかよね。比較對象が、惡い顏をするヴァンパイアなので、ちやんとした比較になつてゐない氣もするが。しかし、穩やかではあるが膽は存外(?)坐つてゐるやうに思ふ。高橋に頭を抱いて貰つたり、ひかりの差金があつたとはいへデートに連れて行つて貰つたり。
立派な體格の成年男子が可愛い少女の首だけを抱へてゐるところは、繪面として物凄いものを見た氣がしたけどね。頭だけ連れてお出掛けのシーンは、それよりも、首をずつと持ち歩くのは大變だらうなあ、といふ感想が先に立つてしまつた。他人の頭の扱ひとかとても氣を遣ひさうだし、落としたときのことなど想像するだけで恐ろしいし。現實には他人の頭だけを連れて出掛けることなんか出來やしないので、そんなことを心配しても仕方ないのは分かつてはゐるんだが、ねえ。
後、京子が寝るときに首を入れた家みたいなあれ。どうして屋根が附いてゐたのか、とても氣になる。
#3
前半はサキュバス佐藤早紀絵の獨り語り。何か色々苦勞してゐるよなあ、といふ印象。もう少し樂な人生を步む方法とかないのかしら、と思へる程に。畫面越しに見る身としては色氣はあんまり感じないので、他人の反應を介してしかサキュバスであることを認識できないわけだが。
そんな早紀絵に戀愛の相談をする京子とのやりとりを見るに、いよいよ以てこの數學教師に同情した。まあ、本人が見榮張つて適當なことを答へるのも惡いんだけど。
引きに至る雪のことは、次回に持ち越し。今回の分だけで語つても仕方なからうし。
大變さうな面々はさておき、ひかりは相變はらずとても樂しさうで、實に可愛らしかつた。こいつ本當に高校生か? 小學生とかの間違ひぢやないか、みたいなことも思つたけれどもw
#4
前回の引きから、少々シリアスな感じで幕開け。發端?になつた雪メインで進むかと思ひきや、ひかり中心のお話だつたなあといふ印象。だから、といふべきか、雪についてはまだまだ良く分からんなあ、みたいなことを思ふ。
早紀絵は、先週よりも色氣が增量したのかしら、みたいな感觸を得た。相變はらず間が惡いところは惡いが、あそこでしつかりハグして貰へるやうなら、違つた人生を步んでゐる氣がするので、まあ頑張れ、みたいなw
京子については、今回はハグされたくらゐしか出番がなかつたので、これと言つて書くことが思ひ附かない。
ひかりは、えらく眞つ直ぐな一面と、茶目つ氣たつぷりな一面のギャップが可愛い。前回までは茶目つ氣の部分ばかり強調されてゐた印象だが、今回は眞つ直ぐの部分もしつかり見えたわけであつた。ひまりが色々心配するのが良く分かる。
#5
雪女の名前が雪といふのは實に安直だが、それはともかく、今回は彼女のお話。
前半は彼女のお惱み解決篇。雪女の設定が色々分かつたが、實に面倒なだけの體質よなあ。血液パックを支給されてゐるといふヴァンパイアよりもフォローがおざなりなのでは?みたいなことすら思ふ。そりや、自他に大した影響を及ぼさない體質であるから、未解明のまま放置されてゐるんだらうと想像するしかないわけだが、それにしたつて、ねえ。まあ、このあたりはあまり深入りしても仕方がないけれど。
さういふ惱みが解決した後はさばさばした感じになり、隨分と印象が變はつた氣がする。素は恐らく此方。色々解決して良かつたなあとつくづく思ふ。
それにしても、嚙み付き慾を發散するために、服の上からガシガシするの、割とシュールよな。妹の腕をガシガシしてゐる構圖は特に。
#6
ヴァンパイアな姉と一般人の妹の話。仲良きことは良きことかな。何と言ふか、ひかりが思ひ惱むべきところを妹なり兩親なりが引き受けた結果、こんな能天氣な吸血鬼が出來たのかなあ、みたいなことを思つた。つふか、ひかりはせめてひまりの半分くらゐ色々惱んだ方が良いのでは?w
それはともかく、例の髮型を解いたひかりもこれはこれでとても可愛らしかつた。お寢坊だつたが。
#7
見守る側の高橋と宇垣が話し込んでゐる邊りが印象に殘つた回。可愛い子達を愛でるアニメを見ようと思つたら、良い聲のをぢさん二人が語り合ふアニメでしたww
冗談はさておき。
デュラハンの場合は一目見れば分かるし、ヴァンパイアや雪女は他人に影響力を發揮するやうな異能を持つてゐるわけではないのに對し、ぱつと見普通、しかし精神的影響力絶大なサキュバスは難儀が多さうだよなあ、と改めて思はされたお話。それとは關係ないが、高校生(だつけ?)時分の早紀絵は可愛く見えた。
それはそれとして、結局クルツはどういふ存在なのか、いまいち分からない。なんだかとても拔けてゐるところがある、といふところはとても良く分かつたけれども。
#8
大筋は、テストに絡んだ話、雪が漫畫を落とした話、ひかりの嚙み附きたい腕選手權の三本立て。
雪の本性と表向きの取り繕つた顏のギャップがなかなかに愉快。こんな面白い子だとは、最初のうちは全くこれつぽつちも思はなかつた。思ひ惱むといふのは、本當、良くない。
腕云々は、首とか脚とかでなく腕を品評してゐるあたりがマニアックだよなあ、と思つた。まあ、首とか脚とかを品評してゐたらそれはそれで駄目な感じにしかならない氣がするわけだがw それにしても、高橋の扱はれ方が、いつになくぞんざいだつた。仕方ないけど。
#9
あれこれ懊惱する駄目なサキュバスはさておかうか。いや、駄目と言ひ切るのもどうかと思ふが、でも、まあ、良い意味で駄目な子な感じしかしないので。
暑さにだれるヴァンパイアと雪女を見てゐて思ふのは、學校の敎室に冷房がないの、本當にどうにかした方が良いよなあ、といふこと。今時だとあるところにはあるんだつけ?
しかし、あれもそれもこれもどれも、京子がベストを着てゐる理由を開陳した後の靜寂つぷりを思へば、大したことはなかつたやうな……。自分がゐない間にああいふ空氣になつてゐたら、高橋でなくても戸惑ふわな。
#10
デュラハンの謎についてのあれこれの回、だが、その前に。
ヴァンパイアの惡戲心によるキスについて、京子が影響されて色々やらかしたのは可愛いの範疇だが、教師が羨ましがるのは、呆れるといふほどではないにせよ、もう少し頑張れよとは思はざるを得ず。それにしたつて、サキュバスが此の手の惱みで悶々といふのは、斬新に過ぎるw
デュラハンの首云々のあれこれの考察は、それこそ、作品の設定次第のところがあるので深入りはしないでおく。色々な條件を考へると、まあこんなところなんだらうなあ、とだけ。それよりも京子の頭と胴が繫がつた想定における、えらく體格が良かつたのとか、頭を抱へる構圖のアレさとか、なかなか凄いよなあ、などと。それから、手で頭を抱へてゐるときに、顎の輪郭には手が掛かつてゐるわけで、冬場はともかく、暑くて鬱陶しくなつたりせんのかねえ、みたいなことを今更思つたりもした。
相馬の表情は凄まじかつたね。
次回に繫がりさうな邊りは次回に回すことにして、このあたりで。
#11
正直今回のテイストはあまり得意ではなかつたわけだが、しかし、あくまで個人的な感受の部分での得意不得意の話であつて、筋そのものの良し惡しとかさういふ話では決してない。
といふことで、今回は、教頭に小言を言はれて惱んでしまつた高橋の話。惱み出すと、人間、得てしてこんな感じになつてしまふよなあ。まあ、そのあたりとか、色々な人がフォローに回つたとか、さういふのはさておいて。
ひかりは本當に高橋のことが大好きだよなあ、と思つた。いや、感情から行動に移る部分が短絡してゐるといふ性格上のことも大きいとは思ふのだが、感情の量もやはり大きいのではないかなあ、と思ふ。戀愛感情の有無はこの場合埒外のことで、京子や早紀絵の想ひが負けてゐるといふ話ではないのだが。しかし、率先してああいふ擧に出るあたりは、感情表現の上手下手とは別に、大好きなんぢやないかなあ、みたいなことを感じてしまつたわけで。うーん、なかなか上手く書けない。
#12
最終回。サーヴィス回、と言ふには色々控へ目だつた氣がするが、サーヴィスするやうな作風でもなかつたからねえw
秀逸だと思つたのは、最後の締め方。良い話だつたなあで終らず、ひかりのぐうたらな一面やら高橋との關係性やらが上手く纏まつてゐたのではないかと思ふ。その直前、色々氣の遣へる子よなあ、と思はせておいてから落としたのも、なかなか效果的であつた。
ひかりと比べると、京子は良い子の印象が強く、雪は語る餘地が色々と殘つてゐるやうに見える。今後、更なる掘り下げによつて、また別の一面が見られたりするのかしら。期待したい所である。