説文解字私註 印部
印部
印
- 説文解字
執政所持信也。从爪从卪。凡印之屬皆从印。
- 康煕字典
- 卩部四劃
- 《古文》𠘄
『唐韻』於刃切『集韻』『韻會』伊刃切『正韻』衣刃切、𠀤因去聲。『說文』執政所持信也。从爪从卪。卪象相合之形。今文作卩、瑞信也。手爪以持印。會意。『廣韻』符、印也。印、信也、亦因也、封物相因付。『增韻』刻文合信也。『前漢・百官公卿表』二千石皆銀印、二百石以上皆銅印。〔註〕師古曰、刻文云、某官之印。
姓。『廣韻』左傳、鄭大夫印段、出自穆公子印、以王父字爲氏。
- 解字(白川)
- 爪と卩の會意。人を上から手で押さへる形。印璽は後起の義。
- 解字(藤堂)
- 左側は手、右側は跪いた人、手で押さへて人を跪かせることを表し、押さへ附ける意を含む。抑の原字。後、上から押さへて印を押す意となつた。
- 解字(落合)
- 甲骨文は、卩と又の會意。坐つた人(卩)を前から手で捕らへる形。なほ、後ろから捕らへる形は𠬝で、服の初文。原義は捕虜。印章の意は、人を押さへ附けることからの派生義と言はれる。
- 解字(漢字多功能字庫)
- 甲骨文は、爪あるいは又と卩に從ふ。金文は、多くが爪と卩に從ふ。手で人を押さへ附け蹲はせるさまを表し、本義は按壓、壓抑。印章を用ゐるときは按壓する必要があるため、之を印と稱する。後に抑字が分化し、壓抑の義を表す。
- 表
- 當用漢字・常用漢字
抑
- 説文解字
- 𢑏
按也。从反印。
- 抑𢬃
俗从手。
- 康煕字典
- 手部四劃
『唐韻』於力切『集韻』『韻會』乙力切、𠀤音億。
- 𢑏 彐部·三劃
- 𢑏
『唐韻』於棘切、音弋。『說文』按也。从反印。俗从手。『玉篇』亦作抑。
- 訓
- おさへる。そもそも。
- 表
- 當用漢字・常用漢字