虍 - 漢字私註
説文解字
虎文也。象形。凡虍之屬皆从虍。徐鍇曰「象其文章屈曲也」。荒烏切。
- 五・虍部
説文解字注
虎文也。象形。小徐曰「象其文章屈曲也」。荒烏切。五部。
凡虍之屬皆从虍。
讀若『春秋傳』曰「虍有餘」。有譌字不可通。疑是賈余餘勇之賈。
康煕字典
- 部・劃數
- 部首
- 古文
- 𧇁
『唐韻』荒烏切、音呼。『字林』虎文也。『六書正譌』象其文章屈曲也。
又『通志・六書略』象虎而刳其肉其皮之形。『類篇』凡虍之類皆从虍。○按『說文』『玉篇』『類篇』等書、虍虎虤分作三部、今从『字彙』『正字通』倂入。
- 部・劃數
- 虍部・八劃
『篇海』荒胡切、音呼。未見貌。『集韻』『類篇』𠀤古虍字。註見部首。
音訓
- 音
- コ(漢) 〈『廣韻・上平聲・模・呼』荒烏切〉[hū]{fu1}
解字
白川
象形。虎頭の形に象る。用例はない。
虎身を加へると虎となる。
藤堂
象形。虎の胴と足を略して頭部だけを描いたもの。
落合
虎の頭部の象形。
甲骨文には單獨字では地名としての用例しか見えない。虎と同一地かもしれない。《合集》10948勿于虍。
漢字多功能字庫
字は虎の頭の形に象り、虎口を強調してをり、本義は虎の頭。虍は虎字の省文で、甲骨文、金文は虎口を強調した虎頭の形に象る。聲符としても義符としても用ゐられる。
『説文解字』に虎文也。
とするが本義と符合しない。また虎皮あるいは獸皮といふ説(徐中舒)もあるが、これも本義と合はない。
卜辭では地名に用ゐる。《乙》8013才(在)虍
。
屬性
- 虍
- U+864D
- JIS: 1-24-55
- 𧇁
- U+271C1
関聯字
虍に從ふ字を、漢字私註部別一覽・虎部・虍枝に蒐める。