説文解字私註 箕部
- 文二 重五
- 箕
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簸也。从竹、𠀠象形、下其丌也。凡箕之屬皆从箕。
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古文箕省。
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亦古文箕。
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亦古文箕。
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籒文箕。
- 𠥩
籒文箕。
- 簸
揚米去糠也。从箕皮聲。
箕部 舊版
簸
- 説文解字
揚米去糠也。从箕皮聲。
- 康煕字典
- 竹部十三劃
『廣韻』『集韻』補火切『韻會』杜果切『正韻』烏果切、𠀤音駊。『說文』揚米去糠也。『詩・大雅』或簸或蹂。
『廣韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤補過切、音播。義同。
- 音
- ハ
- 訓
- ひる。あふる。あふりあげる。
- 解字(白川)
- 聲符は皮。
- 『詩・小雅・大東』に
維南有箕、不可以簸揚。
(維れ南に箕(星)有るも、以て簸揚すべからず)とは、箕星は箕の名を持つが、簸揚の役に立たぬことを歎く意。箕を動詞化した字とみてよい。 - 解字(藤堂)
- 箕と皮の會意、皮は亦た音符。皮は、波のやうに傾く、傾ける意。
- 解字(漢字多功能字庫)
- 箕に從ひ皮聲。『詩・大雅・生民』
或舂或揄、或簸或蹂。
『論衡・量知』穀之始熟曰粟、舂之於臼、簸其粃糠、蒸之於甑、爨之以火、成熟為飯、乃甘可食。
- 簸箕は揚げて去るときに使ふ道具を指し、一般に竹ひごや柳の枝で編んでつくる。『齊民要術・種槐柳楸梓梧柞』
至秋、任為簸箕。
唐代・鄭嵎『津陽門詩』大開內府恣供給、玉缶金筐銀簸箕。
- 轉じて顛動(まはり動くこと、轉がし動かすこと、狼狽へること)、搖蕩(搖れ動くこと、搖り動かすこと、たゆたふこと)を表す。『文選・張平子・西京賦』
蕩川瀆、簸林薄。鳥畢駭、獸咸作。
唐代・劉禹錫『浪淘沙』九曲黃河萬里沙、浪淘幾簸自天涯。
箕で米を揚げて糠や塵を去ること。