艸 - 漢字私註
説文解字
百芔也。从二屮。凡艸之屬皆从艸。
- 一・艸部
康煕字典
- 部・劃數
- 部首
『唐韻』采老切『正韻』采早切、𠀤音草。百卉也。『儀禮・士相見禮』在野則曰艸茅之臣。『說文』从二屮。凡艸之屬皆从艸。『廣韻』艸、篆文。隷變作艹。
『集韻』直列切、音徹。草初生貌。
音訓・用義
- 音
- サウ(漢、呉) 〈『廣韻・上聲・晧・草』采老切〉
- 訓
- くさ
解字
白川
會意。兩屮に從ふ。
説文解字に百卉なり
とあり、卉字條に艸の緫名なり
と見える。屮、艸、卉、茻のやうに、繁簡の字がある。
草は草斗、櫟の實をいふ字。のち草字を用ゐる。
藤堂
象形。二本の草の芽が竝んで生えてゐるさまを描いたもので、雜然と生える草を表す。
落合
草の形の屮を二つ竝べたもの。
漢字多功能字庫
甲骨文は枝莖の柔弱な植物の形を象り、艸の象形初文。屮は下半を省き變化した形で、艸の異體。甲骨文の艸の下はあるいは口に從ひ、これは造字の聲符である。
艸は草木の草の本字。甲骨文では時間名詞として用ゐ、假借して早となすともいひ、假借して朝となすともいふ。《合集》4769正今[屮口](早/朝)
は、「今早」或は「今朝」を表す。(補註: いづれにせよ今朝の意。) 《合集》25371來[屮口](早/朝)
は、「來早」或は「來朝」で、明早、明朝のやうに、將來の朝早くを表す。
後世では草斗(橡の實)の草を借りて艸を表す。
屬性
- 艸
- U+8278
- JIS: 1-71-71
関聯字
艸に從ふ字
説文解字・艸部のほか、次の字など。
- 蓐
- 𣞕
- 華
- 薦
- 爇
- 莤
- 蓑