陌 - 漢字私註
康煕字典
- 部・劃數
- 阜部六劃
『廣韻』『集韻』『正韻』莫白切『韻會』莫百切、𠀤音貊。『玉篇』阡陌也。詳前阡字註。
又市中街也。『後漢・袁紹傳』塡接街陌。
又『釋名』綃頭或曰陌頭、言其從後橫陌而前也。齊人謂之㡋。◎按陌頭之陌、當與帞通。
又姓。見『正字通』。
又『唐韻正』古音莫各反。『史記・龜策傳』故牧人民、爲之城郭、內經閭術、外爲阡陌。『楚辭・九思』逡巡兮圃藪、率彼兮畛陌。川谷兮淵淵、山峊兮硌硌。『魏文帝・陌上桑詩』披荆棘、求阡陌、側足獨窘、步路局窄。虎豹嘷動、雞驚禽失、羣鳴相索。窄、古音作。
又借作百。『五代史・王章傳』緡錢出入、皆以八十爲陌、章減其出者陌三。『夢溪筆談』今之數錢、百錢謂之陌。借陌字用之。『正韻』亦作佰。
音訓
- 音
- ハク(慣)
- 訓
- あぜみち。みち。まち。ちまた。もも。
解字
白川
形聲。聲符は百。
説文解字新附の阡字條に路東西爲陌、南北爲阡。
(路の東西なるを陌と爲し、南北なるを阡と爲す。)、また『玉篇』に阡陌なり
とあり、田間の路、畦をいふ。
神梯の象である𨸏に從ひ、もとは聖域についていふ語であらう。
漢の樂府に『陌上桑』があり、もと門つけの祝ひ歌から、物語歌に發展したものと思はれる。
藤堂
漢字多功能字庫
𨸏に從ひ、百聲。田間の小路を表す。『史記・秦本紀』為田開阡陌、東地渡洛。
司馬貞『(史記)索隱』の引く應劭『風俗通』南北曰阡、東西曰陌。河東以東西為阡、南北為陌。
また道路を指す。『文選・沈約・學省愁臥』秋風吹廣陌、蕭瑟入南闈。
李善注の引く『廣雅』陌、道也。
また街道を指す。『後漢書・蔡邕傳』及碑始立、其觀視及摹寫者、車乘日千餘兩、填塞街陌。
また量詞に用ゐる。
- 『梁書・武帝紀下』
頃聞外間多用九陌錢、陌減則物貴、陌足則物賤、非物有貴賤、是心有顛倒。至於遠方、日更滋甚。豈直國有異政、乃至家有殊俗、徒亂王制、無益民財。自今可通用足陌錢。
- 『兒女英雄傳』第21回
也有拿陌紙錢來的。也有糊個紙包袱、裝些錁錠來的。
屬性
- 陌
- U+964C
- JIS: 1-79-89
関聯字
- 百
- 大字として陌を用ゐることがある。