阡 - 漢字私註
説文解字
路東西爲陌、南北爲阡。从𨸏千聲。
- 十四・𨸏部・新附
康煕字典
- 部・劃數
- 阜部三劃
『唐韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤倉先切、音千。『說文』路南北爲阡。『史記・秦本紀』開阡陌。《註》【風俗通】曰、南北曰阡、東西曰陌。河東以東西爲阡、南北爲陌。朱子曰、二說不同、後說爲正。陌之爲言百也、遂洫從、而涇涂亦從、則遂閒百畝、洫閒百夫、而涇涂爲陌。阡之爲言千也、溝澮衡、而畛道亦衡、則溝閒千畝、澮閒千夫、而畛道爲阡、阡陌之名由此而得。○按【陸機・答張士然詩】迴渠繞曲陌、通波扶直阡。此以南北爲阡也。【柳宗元・田家詩】蓐食狥所務、驅車向東阡。此以東西爲阡也。
又姓。『正字通』唐有阡能。
又墓道也。『杜甫・故武衞將軍挽詩』新阡絳水遙。通作仟。『前漢・原涉傳』京兆尹曹氏葬茂陵、民謂其道爲京兆仟。
又與芊同。密茂貌。『楚辭・九懷』遠望兮阡眠。『謝朓・和王著八公山詩』阡眠起雜樹。『游東田詩』遠樹瞹阡阡。《註》阡、與芊同。亦作仟仟。
又『集韻』倉甸切、音蒨。義同。
『玉篇』或作𧮮圱。
音訓
- 音
- セン(漢、呉) 〈『廣韻・下平聲・先・千』蒼先切〉[qiān]{cin1}
- 訓
- あぜみち。はかみち。しげる。
解字
白川
形聲。聲符は千。
『説文解字』新附に路の東西なるを陌と爲し、南北なるを阡と爲す。
とあり、畦道の意。
秦の商鞅が阡陌を開いて富強を致したといふのは、條里的な大規模の開墾を試みたといふ意であらう。
のち墓道の意に用ゐ、北宋の歐陽脩に『瀧岡阡表』の文がある。
藤堂
屬性
- 阡
- U+9621
- JIS: 1-79-84
関聯字
- 千
- 大字として阡を用ゐることがある。