島 - 漢字私註
説文解字
海中往往有山可依止、曰㠀。从山鳥聲。讀若『詩』曰「蔦與女蘿」。
- 九・山部
説文解字注
海中往往有山可依止曰㠀。『〔書〕禹貢』鳥夷皮服。某氏傳讀爲㠀。與馬鄭注如字不同。衛包徑改經爲㠀字。非也。从山鳥聲。『韵會』作鳥省聲。非。讀若『詩』曰蔦與女蘿。『小雅・頍弁』文。都晧切。二部。『玉篇』丁了、多老二切。
康煕字典
- 部・劃數
- 山部七劃
『唐韻』『廣韻』『正韻』都皓切『集韻』『韻會』都老切、𠀤刀上聲。『說文』海中往往有山可依止曰島。从山鳥聲。『釋名』島、到也。人所奔到也。『書・禹貢』島夷皮服。孔傳海曲謂之島。居島之夷還服其皮。『木華・海賦』崇島巨鼇。
『集韻』古通鳥。
- 部・劃數
- 山部十一劃
『字彙補』與島同。『史記・田橫傳』入居海嶋。
又『揚雄・蜀都賦』彭門嶋㟅。
- 部・劃數
- 山部十一劃
『集韻』音義𠀤同島。
- 部・劃數
- 阜部十四劃
『玉篇』同島。
- 部・劃數
- 山部十四劃
『集韻』同島。
- 部・劃數
- 阜部十一劃
『集韻』覩老切、音擣。『司馬相如・上林賦』阜陵別隝。《註》隝、水中山也。『玉篇』今作島。亦作隯。『集韻』亦作嶹。
又『集韻』丁了切、音鳥。義同。
又同鴟。『後漢・循吏傳』仇覽爲蒲亭長、鄕邑爲之諺曰、父母何在、在我庭。化我隝梟、哺所生。《註》隝梟、卽鴟梟也。
又叶當口切、音斗。『前漢・敘傳』橫雖雄才、伏於海隝。沐浴尸鄕、北面奉首。
又叶都木切、音篤。『司馬相如・上林賦』振溪通谷、蹇產溝瀆。𧮰呀豁閕、阜陵別隝。
○按【正字通】又見鳥部、重出、應刪。
異體字
或體。
簡体字。
音訓
- 音
- タウ(漢、呉) 〈『廣韻・上聲・晧・倒』都晧切〉[dǎo]{dou2}
- 訓
- しま
解字
白川
『説文解字』に鳥聲の字とする。
海鳥の棲む巖島をいひ、その小さいものを嶼といふ。
字はまた島に作り、嶋に作る。
藤堂
山と音符鳥の會意兼形聲。渡り鳥が休む海の小さい山、つまり島のこと。
落合
『説文解字』に山を意符、鳥を聲符とする形聲字とする。鳥の上古音は島と同じく端紐幽部と推定されてをり、發音の表示であることは明らか。
渡り鳥が休む海中の山とする説がある。鳥が山の上にある字形からして、視覺的な字義表示と考へられるので、會意亦聲とするのが妥當であらう。
漢字多功能字庫
㠀は山に從ひ鳥聲。また左右の構造の嶋に作る。後に鳥の足の變化した四點を省いて島に作る。島は山に從ひ鳥省聲。本義は、海中の留まり住まふことのできる陸地。『釋名・釋水』海中可居者曰島。
- 『尚書・禹貢』
島夷皮服、夾右碣石入于河。
- 『後漢書・張法滕馮度楊列傳』
賊若乘船浮海、深入遠島、攻之未易也。
- 北宋・蘇軾〈木蘭花令〉
萬家游賞上春臺、十里神仙迷海島。
島と嶼は義近く、島の面積は嶼よりも相對的に大きい。
- 『史記・田儋列傳』
田橫懼誅、而與其徒屬五百餘人入海、居島中。
田橫は五百人餘りの人を率ゐて海中の島に居を移した。 - 『後漢書・東夷列傳』
倭在韓東南大海中、依山島為居、凡百餘國。
嶼は小島のこと。
- 北宋・徐兢『宣和奉使高麗圖經』
牛心嶼在小洋中、一峰特起、狀類覆盂而中稍銳。
- 『文選・謝靈運・登江中孤嶼』
亂流趨正絕、孤嶼媚中川。
嶼は河川の中に突出した大石を表す。
屬性
- 鳥
- U+9CE5
- JIS: 1-37-71
- 當用漢字・常用漢字
- 嶋
- U+5D8B
- JIS: 1-37-72
- 人名用漢字
- 㠀
- U+3800
- JIS: 2-8-62
- 隯
- U+96AF
- JIS: 2-91-76
- 嶹
- U+5DB9
- JIS: 2-8-71
- 隝
- U+969D
- JIS: 1-93-62
- 嶌
- U+5D8C
- JIS: 1-54-26
- 岛
- U+5C9B