琀 - 漢字私註

説文解字

琀
送死口中玉也。从、含亦聲。
玉部

説文解字注

琀
送死口中玉也。〔周禮・春官〕典瑞』曰、大喪共飯玉、含玉。《注》飯玉、碎玉以雜米也。含玉、柱左右顚及在口中者。『〔禮記〕雜記』曰、含者執璧將命。則是璧形而小耳。『穀梁傳〔隱元年〕』曰、貝玉曰含。按琀、士用貝。見『〔儀禮〕士喪禮』。諸矦用璧。見『雜記』。天子用玉。从王含。含亦聲。胡紺切。古音在七部。經傳多用含。或作唅。

康煕字典

部・劃數
玉部七劃

『唐韻』『韻會』『正韻』𠀤胡紺切、音憾。『說文』賵賻琀襚、皆贈喪之物。珠玉曰琀。

又或作。『周禮・春官・典瑞』共含玉。《註》含玉柱左右顚、及在口中者。

又通作唅。『晉書・皇甫謐傳』𣩵唅之物。

又『集韻』胡南切、音含。義同。

音訓・用義

カム(漢) 〈『廣韻・去聲・勘・憾』胡紺切〉[hán/hàn]{ham3}

死者の口に含ませる玉のこと。

解字

白川

形聲。聲符は

『説文解字』に死を送るときの口中の玉なりとあり、死者の口中に入れる含玉をいふ。

周禮・天官・玉府』に大喪、共含玉、復衣裳、角枕、角柶。(大喪には含玉〜を共(供)す)、また『荀子・大略』に玉貝曰唅。(玉貝を唅と曰ふ)とあり、含には玉や貝を用ゐた。殷周の墓葬にはその遺品が多い。貝は生命力の象徵とされ、玉器にも貝や蟬の形に作るものが多い。

含が字の初形。後に琀を用ゐる。

藤堂

と音符(中に含む)の形聲。

屬性

U+7400
JIS X 0212: 44-2