窟 - 漢字私註
説文解字
『説文解字注』𡒈字條の註に俗字作窟。
とある。
康煕字典
- 部・劃數
- 穴部八劃
『廣韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤苦骨切、音𡼿。『篇海』窟、室也、孔穴也。『禮・禮運』昔者先王未有宮室、冬則居營窟。『左傳・襄三十年』鄭伯有爲窟室、而夜飮酒。『史記・專諸傳』公子光伏甲士于窟室中。《註》謂掘地爲室。
又山名。『北史・鄭義傳』隱居滎陽三窟山。『水經注』唐述山謂之唐述窟。又西一里有時亮窟。
又月窟、月所生。
又『戰國策』蘇秦特窮巷掘門。《註》掘卽窟、古字通。
又叶丘月切、音闕。『謝靈運・辭祿賦』解龜紐于城邑、反褐衣于丘窟。頖人事于一朝、與世物乎長絕。
又叶區乙切、音乞。『蘇軾・石炭詩』君知欲斫姦邪窟、楚國何曾斬無極。
- 部・劃數
- 土部十三劃
異體字
或體。
或體。
音訓
- 音
- クツ(慣)
- コツ(漢) 〈『廣韻・入聲・没・窟』苦骨切〉[kū]{fat1/wat1/gwat6}
- 訓
- いはや。あな。ほら(洞窟)。
解字
白川
形聲。聲符は屈。屈は獸尾を屈する形。その棲む所を窟といふ。
古くは窟を窟室に用ゐ、また墓室に用ゐることもあつた。
遊仙窟とは、遊里をいふ。
藤堂
穴と音符屈の會意兼形聲。屈は、尸(後ろの尻尾)と出の會意で、平面より後ろへ出る、つまり凹むこと。窟は、丸く凹んだ穴。
漢字多功能字庫
- 『玉篇・穴部』
窟、室也。
- 『孟子・滕文公下』
當堯之時、水逆行、氾濫於中國、蛇龍居之、民無所定。下者為巢、上者為營窟。
また洞穴を表す。
- 『玉篇・穴部』
窟、穴也。
- 『戰國策・齊策四』
狡兔有三窟、僅得免其死耳。
また人や物の集まるところを指す。
- 晉・郭璞〈游仙詩〉之一
京華游俠窟、山林隱遯棲。
また穴に棲むことを表す。
- 晉・潘岳〈西征賦〉
鷩雉雊於臺陂、狐兔窟於殿傍。
また穴を掘ることを指す。
- 北魏・楊衒之『洛陽伽藍記・聞義里』
地土甚寒、窟穴而居。
屬性
- 窟
- U+7A9F
- JIS: 1-23-2
- 常用漢字(平成22年追加)
- 𡑣
- U+21463
- 𡻋
- U+21ECB
- 𢷈
- U+22DC8