灸 - 漢字私註

説文解字

灸
灼也。从聲。
火部

説文解字注

灸
灼也。今以艾灼體曰灸。是其一耑也。引伸凡柱𡫳曰灸。『〔周禮〕考工記・廬人』灸諸牆。《注》云、灸猶塞也。以柱兩牆之閒。輓而內之。本末勝負可知也。古文作久。許引『周禮』久諸牆。『士喪禮』〔註1〕皆木桁久之。《注》云、久當爲灸。灸謂以葢案塞其口。按久灸皆取附箸相拒之意。凡附箸相拒曰久。用火則曰灸。鄭用方言。許說造字本意。从火久聲。舉形聲包會意也。舉友切。三部。

康煕字典

部・劃數
火部・三劃

『唐韻』『正韻』舉友切『集韻』『韻會』巳有切、𠀤音九。『說文』灼也。『玉篇』𤑔也。『增韻』灼體療病也。『史記・倉公傳』形弊者、不當關灸鑱石及飮毒藥也。

又通作。『儀禮・士喪禮』幂用疏布久之。《註》久讀爲灸。謂以蓋鬲口也。《疏》灸塞義、謂直用疏布蓋鬲口爲塞也。

又『廣韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤居又切、音救。義同。

又『周禮・冬官考工記・廬人』灸諸牆、以眡其橈之均也。《註》灸猶柱也。《疏》柱之兩牆、觀其體之强弱均否。

又『本草綱目』天灸、白灸、毛莨艸別名。山人截瘧采莨葉、挼貼寸口一夜作泡如火燎、故名。

又姓。見『姓苑』。

『集韻』或書作𤆐

部・劃數
火部・三劃

『集韻』同。詳灸字註。

音訓・用義

キウ(漢) 〈『廣韻・上聲・有・久』舉有切〉[jiǔ]
キウ(漢) 〈『廣韻・去聲・宥・救』居祐切〉{gau3}
やいと

解字

白川

形聲。聲符は。久は人を後ろから支柱で支へる形。ここでは聲符と見てよい。

『説文解字』にくなりとあり、鍼灸の灸。古くから醫療、また刑罰に用ゐた。

莊子・盜跖』に丘所謂無病而自灸也(丘は所謂病無くして自ら灸するなり)とあり、『史記・倉公傳』に灸法のことが詳しく見える。

【補註】倉公、あるいは太倉公とは、漢代に齊の太倉長を務めた淳于意のこと。

後漢書・光武帝紀』に敢灸灼奴婢、論如律(敢て奴婢に灸灼するものは、論ずること律の如くせよ)とあつて、懲罰として灸灼を加へることを禁じてゐる。

藤堂

と音符(長く續く)の會意兼形聲で、長く續いて燃える火。

屬性

U+7078
JIS: 1-21-68
人名用漢字
𤆐
U+24190