外轉第十八 - 廣韻私註・韻鏡轉別索引

屬性

開合
補註
『磨光韻鏡』は内轉とする。

本圖

『廣韻』に見えざるものには+を後置する。

聲調 平聲 上聲 去聲 入聲
等呼
諄/眞* 準/軫* 稕/震* /*
唇音 不+
1
次清
清濁
舌音 端/知 崸+
1
飩+
1
次清 透/徹 椿 𪑒+
定/澄 蜳+
1
清濁 泥/孃 *+
1
牙音 麏* 𩩌
次清 囷*
2
壼+
1
憌+ 窘* *+ 𧾣*+
2a
清濁 輑+
2b

1,3
齒音 精/照 竣+
1
𠟃 𠭴 +
次清 清/穿 㡒*+
1
蹲+
1
從/牀
心/審 媋+ * +
4
邪/禪 楯+ 順+
喉音 贇* 奫+
6
𩑦
𦃕
7
*
8
+
1
清濁 筠* 殞*
9
半舌音 清濁 淪+
1
𠀽
半齒音 清濁
𣯍
10
註1
『磨光韻鏡』の增補。
註2
【龍】は以下を指摘して、原書が稛を配するのは本來のとほりとする。
  • 「王韻」や『廣韻』の軫韻に稛は見えず。
  • 按ずるに『廣韻』の𦃢(丘尹切)は𦄐の譌誤。
  • 稛と𦄐は『集韻』に同字異體(苦磒切)である。
『磨光韻鏡』は上聲三等に稛(苦磒切)を配し、四等に𦃢(丘尹切)を增補する。辻本は上聲三等を空け、四等に𦄐を配する。
註2a
【龍】は以下を指摘する。
  • 『廣韻』質術二韻に合口羣母字は無く、見母の小韻橘(居聿切)に𧾣と𧽻を同字とする。
  • 「切三」「王韻」『唐韻』『集韻』には居蜜切(見母、橘など)と其聿切(羣母、𧽻など)が竝立する。
  • 「王一」「王三」其聿反の𧾣と𧽻は別字として扱はれてゐる。
  • 「王二」『唐韻』に𧾣は居蜜反。𧽻は然に非ず。
註2b
【龍】は、「王韻」に輑(牛隕反)が有り、『集韻』に牛尹切を採り、これを補ふべきとする。『磨光韻鏡』は輑を增補する。
註3
崛に『五音集韻・入聲卷第十四・術第二・疑三崛』魚勿切の音があるが、別に『物第三・疑三崛』魚勿切が見える。更に『術第二・照二𠭴』側律切、『物第三・羣三倔』具物切の二音が見える。何らかの過誤が疑はれる。
註4
【龍】は「王三」質韻に有る絀(式出反、『集韻』式聿切)を補ふべきとする。
註6
【龍】は、『集韻』に深皃とする淵(一均切、音蜵)は恐らく本は奫に作り、『廣韻・眞韻』の奫(三等の贇と同音)ではなく其方が本であるとする。『磨光韻鏡』は蜵に替へる。
註7
【龍】は、原書が空欄のところ、䎉を補ふべきとする。『磨光韻鏡』は䎉を增補する。辻本は䎉を四等に配する。
註8
【龍】は『廣韻・質韻』末の獝は此と合ふとする。『磨光韻鏡』は刪る。辻本は䎉を配し、獝を欄外に張り出す。
註9
【龍】は空欄。『磨光韻鏡』、辻本は、殞を配する。
註10
【龍】は、原書が蝡を四等に配するも、以下を指摘する。
  • 日母字を四等に配する例は無い。
  • 『廣韻』以前の韻書の軫韻に蝡字は無い。
  • 『廣韻・準韻』の蝡(而尹切)は三等に當たる。
  • 𣯍(而允切)は蝡と同音で、『集韻』が二字を同じく乳尹切とするのがその證。