穴拔け日記 (平成18年1月)

1月31日 (火)

購入

七瀬葵『SEVEN COLORS of the WIND』。

1月30日 (月) : 孝明天皇祭

世間

1月29日 (日)

暦日天候地象

舊暦二千六百六十六年睦月朔日。

世間

1月27日 (金)

世間

物狂事: NDS Lite 發表

26日、任天堂は NDS の薄型版たる NDS Lite を3月2日に發賣することを發表。希望小賣價格は16,800圓 (税込み)。

今のところ GBA-SP で十分な感じではあるが、FF4 でも GBA でいけたのに何故か NDS 用と發表されてゐる FF3 が出るのに合はせてうつかり、といふ可能性はある。

勇者、待てども來ず (2)

サタネル十一世の考へるところでは、勇者とは、人間側の最終手段であり、魔王の最大の厄災の元である。實際には、アレスはそんな大層なものではない。カディール政府が、多大な軍事費に苦しんでゐる爲に、報獎金の代りに適當な稱號をでつち上げただけであつたのだが。

それを知らない魔王は、勇者が現れ、それが自分の部下や魔獸を薙ぎ拂つてゐると聞いて、強い感慨を抱いた。これこそ、魔王たる自分が乘り越えるべき試煉なのだと。勇者を倒し、人間どもの希望を打ち碎いてこそ、自分が世界の頂點に立つことが出來るのだと。

暫く自己陶酔に浸つた後、魔王は近くにいた幹部を掻き集めた。

「者ども、人間どもは最後の希望、勇者を出してきた。かの者は他の人間より餘程手強く、我等惡魔の支配者たるべき者でも決して侮れない存在だ。世界を支配するべき我々惡魔の最大の敵は奴である。奴を殺せ。何はさておいても奴を滅ぼすのだ」

集まつた幹部達は雄叫びを上げてそれに應へ、そして、めいめい散つて行つた。皆が立ち去つた後、魔王は獨りほくそ笑んだ。

「ファファファ、見てをれ勇者。我が軍團の眞の恐ろしさを思ひ知らせてくれよう」

「最近、砦にゐる惡魔の階級がやけに上がつてない?」

夜、カテリナは愚癡つぽく喋り始めた。

「それつて、陛下がさあ、誰かさんを『勇者』だなんて呼ぶことにしてからだと思ふのよね。全く、あの爺、報獎金ケチつて、要らないことするんだから」

アレスはそこまで聞くと、カテリナを輕く窘めた。カテリナは憮然として默り込んだ。

「しかし、カテリナの見方はあつてゐると思ふぞ。敵は明かに儂らを、否、アレス、お前を狙つて來てゐるとみた」

クロードは他人事のやうに言つたが、アレスは勘辨してくれと嘆き、カテリナは、それもこれも國王の所爲だと喚き始めた。クロードは、二人の態度を見て顏をしかめたが、放つておく訣にもいかないので、アレスが狙はれてゐることを逆手に取つた惡魔の一齊退治の策について話した。そしてさつさと寢てしまつた。カテリナはやうやく安心を取り戻して寢臺に入ると氣持ち良ささうな寢息を立て始めた。しかし、アレスは囮にされるといふことが氣になり、なかなか寢附けないのだつた。

翌朝、三人は近くの丘に向ふと、クロードが前夜に話したとほりの用意をして魔物が現れるのを待つた。やがて、上級惡魔に率ゐられた惡魔や魔獸の群れが現れた。一人で丘の頂上に立つてゐるアレスは、心細く思ひつつも劍を拔いて構へた。その樣子を隱れてみながら、カテリナとクロードは、大勢釣れたとほくそ笑んでゐた。

やがて、魔物を束ねてきた上級惡魔が大音聲で話しかけてきた。

「お前が勇者アレスか」

「さうですけど、何か用ですか」

「大魔王樣の命令でその首を頂戴する。覚悟しろ」

「そんなの嫌ですよ。それよりあなたは誰です」

「予は惡魔クローケルだ」

「クローケル?」

アレスが首を傾げてゐるのと對照的に、カテリナとクロードは、豫想外にも魔王の直屬クラスの惡魔が現れたことに驚いてゐた。

「いきなり魔王直屬の幹部クラスとは、どういふことかな、カテリナ」

「さあ。魔王がいよいよ『勇者』樣を本氣で消さうとしてゐるんぢやないでせうか」

「君もさう考へるか。それにしても、魔王も何を考へてゐるのやら」

「それはさつぱり讀めませんね」

(多分續く)

1月25日 (水)

世間

暦日天候地象

氣象廳が12月のとんでもない天候をもたらした要因についての速報を出した。

1月24日 (火)

科學・技術: H-IIA8號機打ち上げ成功

JAXA は午前10時33分、H-IIA8號機を打ち上げ、搭載した陸域觀測技術衞星「だいち」を分離、豫定軌道に投入することに成功。

だいちの方は、太陽電池パドルの展開を滞りなく終へ、此方もまづは問題がないやうで結構なことである。

1月23日 (月)

ホリエモンお繩になる

東京地檢特搜部は、證取法違反容疑で、ライブドア社長堀江貴文、同社取締役宮内亮治、同岡本文人、同社金融子會社社長中村長也の四名を逮捕。

話題が上つてから、何時つかまるかな、と思ひながら待つてゐたのだが、思ひの外早く逮捕されたのに驚いた。つふか、歸宅してTVつけたらこのニュース。大笑ひなり。

1月22日 (日)

管理記

またどうしやうもない小話のネタを思ひ附いたので、書いてみることにしたが、多少長くなりさうなので、日記中で不定期連載することにする。何この日記。

勇者、待てども來ず (1)

惡魔がゐて、魔法が使へるやうな世界でのお話。

サタネル十一世は、自他共に認める魔王であつた。魔王であるからには、惡魔の頂點に立つ偉い偉い惡魔なのであつて、世界征服をしたりしなければいけない。

否、實際の所は、彼の治めてゐるブラヴァント國の歴代の王は皆、惡魔であるから當然魔王だつた訣だが、世界征服をしようとか、お姫樣を攫つてこようとか考へた者はゐなかつた。征服事業らしいことをしたのは、國を建てた初代ルシフェル・マーヌス大王くらゐのものである。その後の王は皆、生活物資を得るために近隣の人間の國に定期的に掠奪に行くことはあつても、征服して支配しようといふ、手間の掛かることは考へなかつた。最近は、人間の方も考へて、定期的に物資を分けてくれるので、掠奪する手間すら必要なくなつてゐる。惡魔達は實に暢氣に暮らしてゐたのである。

それがどうしたことか、サタネル十一世は、ある日、重臣を集めて言つた。

「我々は、この國を建ててからといふもの、隨分墮落した。本來、惡魔は人間に怖がられてなんぼではないか。それが、最近では、人間に食べ物やら何やらを貰つて生活する有樣だ。情けないとは思はないか」

「大魔王樣、人間どもは我々が怖いから食べ物を持つてきたりするのです。問題ありません」

「怖いから、だと。嘘吐け。魔法を教へて貰ふのと交換だとか、何か仕事をするのと交換だとか、さういふ話をあちこちで聞くぞ」

「別にそれならそれでいいではありませんか。人間が怖がつて何も持つて來なくなつたら、此方から奪ひに行かなければいけません。そんなの、面倒です」

「それが墮落したといふのだ」

魔王は顏を眞つ赤にして怒鳴つた。そして、とにかく惡魔の威厳を示すために、世界征服をしなければならないと斷言し、早速一番手近な所にあるカディール王國を攻めるやうに命じた。惡魔達は不承不承、カディール攻めを始めた。

それから數月。惡魔達はカディールの半分を占領してゐた。城砦を奪ひ、街を燒き、更に洞窟を掘つて前線基地にした。弱り拔いたのは、占領された地の住人もさることながら、カディール國王であるゲオルグ・ヨハン三世である。彼は、精鋭を次々と送つては惡魔によつて潰されてゐた。

「どうにかならぬのか。このままでは國が滅ぶ」

「最早兵では埒が明きませぬ。劍と、魔法と、頭腦に長けた者を選り拔き、惡魔退治をさせなされ」

「うむ。では人選して早速やらせよ」

ゲオルグ國王の命により、近衞士官アレス・マグリス、魔道士カテリナ・デ・グーリー、そしてお目附役としてクロード・エッセル博士が選ばれ、三人は國王の勅命を奉じて奪はれた城砦や街の奪還を着々と進めた。

更に數月。アレス達三名は奪はれた城砦の殆どを奪ひ返した。國王は、アレスに「勇者」の稱號を賜與し、殘る城砦、市街の奪還に加へ、魔王の討伐命令を下した。「勇者」現るの知らせを聞いて驚いたのは人間だけではない。惡魔もさうであつた。魔王らしい魔王を任じてゐるサタネル十一世は、特に敏感に反應した。

「遂に人間どもに勇者が現れたか」

(多分續く)

1月21日 (土)

購入

別々の本屋で書籍2册漫畫1册雜誌1册あはせて4册。讀むべきものが積まれた状態になりにけり。

それにつけても吾乍らよく分らない組み合はせ。

覺書: VC++2005 で *.manifest を埋め込むこと

12月28日の續き。

やはり *.manifest を實行形式と同時にコピーするのは怠いことこの上ないといふことで、色々調べた結果、VS2005 のヘルプに埋め込む方法の例があつたのでそれで凌ぐことにした。詳述するのは面倒な上、取り敢へず動けばいい方式で理解度も足らないので、*.manifest をリソースとして埋め込む、とだけ書いておく。後は興味があるなら自分で調べて頂戴。

*.manifest はこれでいいとしても、.NET Framework 2.0 が入つてないと動きさうにないといふ邊りが、やはり配布する段になつて餘り嬉しくない感じである。

1月20日 (金) : 大寒

暦日天候地象

大寒 (14時15分)。

第164國會常會召集

第164囘國會常會が東京に召集された。主上の御臨席を仰いで開會式が行はれ、先生方は勅語を賜つた。

その後、宰相が施政方針演説を行つた。

世間

購入

Mario Livio『黄金比はすべてを美しくするか?』。

1月19日 (木)

世間

物狂事: 男の方が根性が惡い、のか?

ロンドン大のチームが Nature に發表したところによると、他人の不幸についての反應が男女で異なるとのこと。「他人の不幸は蜜の味」が腦内でどういふ反應として起つてゐるのか調べた結果である。

他人が苦しんでゐるとき、好ましい相手の場合は男女とも「共感」「痛み」に關する領域が反應したといふ。相手が嫌いな奴である場合、男性は「報酬」に關する領域に反應が見られ、女性は「共感」「痛み」に關する領域に反應が見られたとのこと。但し共感反應は弱まつたといふ。

この結果だけだと、男の方が他人の不幸をより甘く堪能してゐるといふことになるやうな感じだが、本當にさうなのか?

1月18日 (水)

計算機・情報: C MAGAZINE 休刊?

ネタ元はスラッシュドット ジャパン。にしても寢耳に水な話。

最近は正直大して讀みたい記事もなかつたので本屋で見かけたら流し讀みする程度であつたが、以前は毎月缺かさず購入し、間違ひなく吾人のプログラミング技術の基盤となつた雜誌であるだけに、休刊と聞いて何とも物悲しい。

世間

1月17日 (火)

世間

1月16日 (月)

世間

1月15日 (日)

世間

1月14日 (土)

私事・獨語

外出。何がしたかつたのやら彷徨ひ歩いてゐた感じ。で、徒勞感だけ殘る。氣附いたらシステム手帳の中身を意味なく買ひ換へたりしてるし。傘を置き忘れて買つてるし。

屹度、ARIAの8卷だけ買つて大人しく歸つてきた方が餘程平穏無事な一日を過ごせたらうよ、全く。題をつけるなら、「その 散々な雨の日に……」みたいな感じ (瀧汗)

世間

1月12日 (木)

世間

1月11日 (水)

私事・獨語

氣鬱。故は知らぬ。分れば苦勞しない。只ひたすら氣分憂し。

世間

1月10日 (火)

私事・獨語

醫者に定期檢診に。なんだか疲れてひたすら怠い。

1月9日 (月) : 成人の日

世間

1月8日 (日)

私事・獨語

朝から市內某所に赴いて散財。夕刻歸省。

世間

1月7日 (土) : 人日、先帝祭

管理記

光、あれ?』なる一文を書いてみた。寢惚け頭に浮かんだ内容なので好い加減な代物である。

購入

藤崎竜『封神演義完全版13』、『封神演義完全版14』。

世間

1月6日 (金)

世間

1月5日 (木) : 小寒

暦日天候地象

小寒 (20時47分)。

物狂事: 三自衞隊のサイトアクセス數爭ひ

陸海空三自衞隊がウェブサイトのアクセス數を爭つてゐると聞いたので、弊サイトでも國防意識の増進を期し、先方に斷りなく勝手に協贊することにする。以下にリンクを張つておくので、見たい人はどうぞ。

世間

1月4日 (水)

私事・獨語

歸阪。

で、早速LAN繋ぎの外附けHDDを起動したらば……なんか正常に動かないし。何度か粘つたらそのうち起動したのでよかつたよかつたと使つてはゐるものの、いつ逝つてしまふか不安である。バックアップをこまめに取らう。

しかし、外氣は田舍の方が低からうに、部屋の中は獨りでゐる此の部屋の方が斷然冷える。ああ嫌だ嫌だ。

世間

1月3日 (火) : 元始祭

私事・獨語

お誘ひありけるにつき多度大社にお詣り。その後夕餉。胃は大抵治つてゐたやうで飲食に支障なし。それでもぶり返しが怖くて控へてゐた訣だが。

1月2日 (月) : 祝日法第三條第二項に據る休日

私事・獨語

祖父宅で新年會。前日の暴食が祟りて何も食べられず、胃が痛い胃が痛いとまこと情けなき有樣。暴食だけでここまで酷い目に遭つたのは此の世に生を受けて初めての樣な氣がする。

1月1日 (日) : 元日

暦日天候地象

舊暦二千六百六十五年師走二日。

今年は、丙戌、皇紀2666年、西暦2006年、或は平成18年。

新年の御挨拶

謹んで新年の御挨拶申し上げます。讀者諸賢には今年も宜しくお願ひ致します。

平成の大合併 (8)

本日附で、新設市18、新設町10、市への編入14、村への編入1。例により近邊、縣廳所在地のみ擧げる。

岐阜縣岐阜市
岐阜市へ編入
羽島郡柳津町
愛知縣岡崎市
岡崎市へ編入
額田郡額田町
三重縣津市
新設
津市、久居市、安藝郡河藝町、同藝濃町、同安濃町、同美里村、一志郡香良洲町、同一志町、同白山町、同美杉村
三重縣多氣郡多氣町
新設
多氣郡多氣町、同勢和村
滋賀縣東近江市
東近江市に編入
蒲生郡蒲生町、神埼郡能登川町
京都府福知山市
福知山市に編入
天田郡三和町、同夜久野町、加佐郡大江町
京都府南丹市
新設
北桑田郡美山町、船井郡園部町、同八木町、同日吉町
奈良縣宇陀市
新設
宇陀郡大宇陀町、同菟田野町、同榛原町、同室生村
和歌山縣海草郡紀美野町
新設
海草郡野上町、同美里町
和歌山縣有田郡有田川町
新設
有田郡吉備町、同金屋町、同清水町
宮崎縣宮崎市
宮崎市に編入
宮崎郡田野町、同佐土原町、東諸縣郡高岡町

私事・獨語

伯母方に年始の挨拶に行く。出されたものを食べてゐたのはいいのだが、歸つてきてから胃がをかしい。

© 2006 oZ/acy, 多言數窮. ALL RIGHTS RESERVED.