畋 - 漢字私註
説文解字
- 畋
平田也。从攴、田。『周書』曰、畋尒田。
- 三・攴部
康煕字典
- 部・劃數
- 田部四劃
『廣韻』徒年切『集韻』『韻會』『正韻』亭年切、𠀤音田。『說文』平田也。『書・多方』今爾尚宅爾宅、畋爾田。《疏》治田謂之畋。今人以營田求食謂之畋食。
又『廣韻』取禽獸也。『書・五子之歌』畋于有洛之表。『張衡・西京賦』盤于游畋、其樂只且。或作甸。亦作𤝗𢿊。通作田佃。
又『廣韻』『集韻』『韻會』𠀤堂練切、音電。義同。
- 部・劃數
- 犬部五劃
- 部・劃數
- 攴部十一劃
『集韻』亭年切、音田。畋亦作𢿊。
音訓
- 音
- デン(呉) テン(漢) 〈『廣韻・下平聲・先・田』徒年切〉〈『廣韻・去聲・霰・電』堂練切〉
- 訓
- たつくる。かりする。かり。
解字
白川
説文解字に、土を均して田を作る意とする。
『書・多方』に畋爾田
(爾の田を畋めよ)と見える。金文の《㸓鼎》に厥の田を田れ
と田を動詞に用ゐる。
文獻では畋を畋遊、畋獵、畋漁の意に用ゐることが多い。
藤堂
攴(動詞の記號)と音符田の會意兼形聲。もとは田畑を平らに均すの意の動詞であるが、古典では田獵の意に用ゐることが多い。
落合
田と攴の會意、田亦聲。田に耕作地の意味と狩獵の意味があるが、獲物を追ふ道具を持つ手の形である攴を加へ、狩獵の意に限定した字。
甲骨文では狩獵をする意に用ゐる。《合集》22464丁未、于畋安。
漢字多功能字庫
甲骨文は田と攴に從ひ、手に道具を持ち田を平らに整へる形を象り、本義は田を平らにすること。
金文は田と又(手の形を象る)に從ふ。又と攴は古文字の要素として通用する。
『尚書』畋爾田
孔穎達疏治田謂之畋、猶捕魚謂之漁、今人以營田求食謂之畋食、即此畋。
甲骨文では辭に殘り、用義不明。金文では農業と關はりあることを表し、佃と同義。季姬方尊畋臣
は、農業に從事する臣のこと。
戰國竹簡では畋獵、狩獵を表す。《上博竹書三・周易》簡8畋又(有)禽
は、畋獵で捕らへるところあり、の意。
古代、農業と畋獵には密接な關係があつた。
屬性
- 畋
- U+754B
- JIS: 1-58-34
- 𤝗
- U+24757
- 𢿊
- U+22FCA