彳 - 漢字私註
説文解字
小步也。象人脛三屬相連也。凡彳之屬皆从彳。
- 二・彳部
康煕字典
- 部・劃數
- 部首
『唐韻』『集韻』𠀤丑亦切、音敕。『說文』小步也。象人脛三屬相連也。『集韻』彳亍、足之步也。『元包經』爪丮血、趾彳亍。『潘岳・射雉賦』彳亍中輟。《註》徐爰曰、彳亍、止貌。張銑曰、行貌、中少留也。
又『集韻』甫玉切、峰入聲。足下齊也。
音訓
- 音
- テキ(漢) チャク(呉)
- 訓
- あゆむ。たたずむ。
解字
行の左半分。
白川
彳亍は躑躅、よちよち步きの意。故に小步の意とする。
彳を單獨に用ゐた例はなく、晉の潘岳の『射雉賦』に彳亍して中ごろ輟む。
(上揭)とその字を用ゐる。彳亍を躑躅の音に合はせて用ゐたものであらう。躑躅は擬聲語。
藤堂
象形。十字路を描いた象形字は行。十字路の左半分だけを描いたのが彳。行進や道路を表す記號として用ゐられる。
落合
四辻の象形の行の略體。甲骨文の要素としては、具體的な道路としてよりも、步行や進行を象徵して使はれることが多い。
廴は彳と同源で、後代に分化した。
漢字多功能字庫
彳は行を省略した字。小幅に步くことを表す。彳に從ふ字は、行く、步むの義を有す。
屬性
- 彳
- U+5F73
- JIS: 1-55-38
関聯字
- 行
- 彳と亍は、それぞれ行の左半分、右半分より成る。
彳に從ふ字
説文解字・彳部のほか、以下の字など。