銜 - 漢字私註
説文解字
- 銜
馬勒口中。从金从行。銜、行馬者也。
- 十四・金部
康煕字典
- 部・劃數
- 金部六劃
『廣韻』戸監切『集韻』『韻會』乎監切、𠀤音咸。『說文』馬勒口中。从金从行。銜、行馬者也。《徐曰》馬銜所以制之行也。會意。『戰國策』伏軾撙銜、橫歷天下。『前漢・張敞傳』利其銜策。
又『正字通』凡口含物曰銜。『詩・豳風・勿士行枚箋』初無行𨻰銜枚之事。『東京夢華錄』車駕登宣德樓、下赦、旋立雞竿、竿尖大木盤上有金雞、口銜紅幡子、書皇帝萬歲字。『盧照隣詩』龍銜寶蓋迎朝日。
又『正字通』奉君命而行曰銜命。
又官吏階位曰銜。『語林』近代選曹補授、先具舊官於前、次書擬官於後、新舊相銜也。『白居易・贈張籍詩』獨有詠詩張大祝、十年不攺舊官銜。『陸遊詩』頭銜字字敵冰淸。
又感也。『管子・法法篇』法立而民樂之、令出而民銜之。『林景煕詩』心銜造化仁。
又憾也。『前漢・外戚傳』栗姬怒不應、言不遜、景帝心銜之。『唐書・薛藝傳』藝頻爲李景所辱、深銜之。
又人參、一名人銜。『本草』其成有階級、故名。『蘇軾詩』舊聞人銜芝、生此羊腸嶺。
又馬銜、海神也。『木華・海賦』海童邀路、馬銜當蹊。《註》海童、馬銜、皆神名。馬銜、馬首、一角、龍形。
- 部・劃數
- 口部十四劃
『篇海』同銜。
- 部・劃數
- 行部六劃
『六書正譌』俗銜字。○按『韻會』引『說文』銜从金、行、俗作衘、非、宜歸金部。
異體字
或體。
簡体字。
音訓
- 音
- ガン(慣) カン(漢)
- 訓
- くつは。くつばみ。ふくむ。くはへる。くらゐ(官銜)。
解字
白川
馬の口中に含ませるもので、含と聲義が近い。それで人に移して、銜悲、銜冤のやうにもいふ。
藤堂
漢字多功能字庫
金と行に從ひ、本義は馬のくつは。青銅あるいは鐵製で、馬の口中に置き、馬の行方を制御するために用ゐる。『莊子・馬蹄』而馬知介倪、闉扼鷙曼、詭銜竊轡。
成玄英疏詭銜、乃吐出其勒。
他の用義は次のとほり。
- 口中に含むこと、嚙み附くことを表す。『墨子・非攻下』
赤烏銜珪、降周之岐社。
- 飲むことを表す。南朝梁・吳均〈酬郭臨丞〉
願君但銜酒、深知有素誠。
- 懷着(心中に抱くこと)を表す。南朝梁・江淹〈丹砂可學賦〉
吞悲欣於得失、銜哀樂於春秋。
- 玩味を表す。南朝梁・劉勰《文心雕龍・辨騷》
吟諷者銜其山川、童蒙者拾其香草。
- 包含、覆ひ包むことを表す。唐・韓愈〈南山〉
參參削劍戟、煥煥銜瑩琇。
- 繫がることを表す。『楚辭・天問』
鴟龜曳銜、鯀何聽焉。
- 遵奉すること、受けることを表す。『禮記・檀弓上』
仕弗與共國、銜君命而使、雖遇之不鬥。
- 官階、官銜を指す。唐・李肇『唐國史補』卷上
(李稹)官至司封郎中懷州刺史、與人書札、唯稱隴西李稹而不銜。
屬性
- 銜
- U+929C
- JIS: 1-78-82
- 㘅
- U+3605
- JIS: 2-4-42
- 衘
- U+8858
- JIS: 2-88-6
- 啣
- U+5563
- JIS: 1-51-18
- 衔
- U+8854