桓 - 漢字私註
説文解字
亭郵表也。从木亘聲。
- 六・木部
康煕字典
- 部・劃數
- 木部六劃
『唐韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤胡官切、音丸。『說文』郵亭表也。《徐曰》表雙立爲桓。漢法、亭表四角建大木、貫以方板、名曰桓表、縣所治兩邊各一。『前漢・尹賞傳』葬寺門桓東。
又斲木如石𥓓四植謂之桓、以下棺也。『禮・檀弓』三家視桓楹。
又『周禮・春官』公執桓圭。
又桓桓、武貌。『書・牧誓』尚桓桓。『詩・魯頌』桓桓于征。
又盤桓、難進貌。『易・屯卦』盤桓利居貞。
又水名。『書・禹貢』西傾因桓是來。
又『諡法』辟土服遠、克敬勤民、皆曰桓。
又『方言』桓、憂也。
又木名。『郭璞云』葉似柳、子似楝。『玉篇』皮黃白色。『山海經』袟周之山木多桓。
又『酉陽雜俎』無患木、一名桓。
又盤桓、髻名。『古今註』長安婦人好爲盤桓髻。
又姓。『姓苑』望出譙郡、漢有桓榮。
又叶敕倫切、音櫄。『漢高彪詩』古之君子、卽戎忘身。明其果毅、尚其桓桓。
又叶王權切、音圓。『陶潛・歸去來辭』雲無心以出岫、鳥倦飛而知還。景翳翳以將入、撫孤松以盤桓。還音旋。
音訓・用義
- 音
- クヮン(漢) 〈『廣韻・上平聲・桓・桓』胡官切〉[huán]{wun4}
郵亭の標識に立てた木のこと。
また、棺を下ろすため、墓穴の四隅に立てた柱のこと。
桓桓とは、武勇あるさまをいふ。『詩・周頌・桓』桓桓武王、保有厥士。
解字
白川
形聲。聲符は亘。
『説文解字』に、宿坊の前の標識とする。
古代には神聖な場所に表識を立てて榜示とし、軍門にも小さな袖木ある禾形の柱を左右に立てた。それを兩禾軍門といふ。字はまた和、華、桓につくり、和表、華表、桓表といふ。
藤堂
木と音符亘の會意兼形聲。亘は、ぐるりと取り卷く意を含む。桓は、ぐるりと取り卷いて植ゑた木。
漢字多功能字庫
木に從ひ亘聲。本義は古代の郵亭の標識の木柱、後にひろく各所の標識として用ゐられる木柱を指す。
- 徐鍇『繫傳』
古者十里一長亭、五里一短亭。郵、過也、所以止過客也。表雙立為桓。
- 『墨子・備城門』
時令人行貌封、及視關入桓淺深。
孫詒讓閒詁桓蓋門兩扉旁之直木。
- 『漢書・酷吏傳』
瘞寺門桓東
は、官署の門外の桓柱の東側に埋葬するの意。
用義は次のとほり。
- 「桓桓」は威武のさまを表す。
- 『尚書・牧誓』
勗哉夫子。尚桓桓、如虎、如貔、如熊、如羆、于商郊。
孔傳桓桓、武貌。
- 『詩・魯頌・泮水』
桓桓于征、狄彼東南。
- 『尚書・牧誓』
- 山名。『戰國策・齊策五』
昔者齊燕戰於桓之曲、燕不勝。
鮑彪注『家語』所謂桓山、蓋在齊魯之間。
- 水名。『水經注・桓水』
桓水出蜀郡岷山、西南行羌中、入于南海。
- 木名。『玉篇・木部』
桓、桓木、葉似柳、皮黃白色。
屬性
- 桓
- U+6853
- JIS: 1-20-28