區 - 漢字私註
説文解字
踦區、藏匿也。从品在匸中。品、眾也。
- 十二・匸部
康煕字典
- 部・劃數
- 匸部九劃
『唐韻』豈俱切『集韻』『韻會』虧于切『正韻』丘于切、𠀤音驅。『說文』藏隱也。从品在匸中。品、衆也。《徐曰》凡言區者、皆有所藏也。『荀子・大略篇』言之信者、在乎區蓋之閒。《註》區、藏物處。
又『前漢・揚雄傳』有田一廛、宅一區。『張敞傳』敞以耳目、發起賊主、名區處。《註》師古曰、區、謂居止之所也。
又『韻會』區者、小室之名。『前漢・胡建傳』穿北軍壘、以爲賈區。《註》師古曰、區者、小屋之名、若今小菴屋之類。故衞士之屋謂之區。
又『論語』區以別矣。『朱註』區、猶類也。『韓愈・別趙子詩』人心未嘗同、不可一理區。
又『爾雅・釋器』玉十謂之區。『郭註』雙玉曰瑴、五瑴爲區。
又區區、小貌。『前漢・楚元王傳』豈爲區區之禮哉。《註》師古曰、區區、謂小也。『禮・樂志』河閒區區小國。
又『集韻』『韻會』𠀤祛尤切、音丘。域也。『增韻』分也、阜也。『韻會』曲禮、不嫌諱名、謂宇與禹、丘與區。禹宇二字、其音不別。丘之與區、今讀則異。然尋古語、其聲亦同。『陸士衡詩』普厥丘宇。又晉閣名所載若干區者、別爲丘字、則知丘之與區、其音不別。
又『集韻』『韻會』『正韻』𠀤烏侯切、音甌。量名。四豆爲區。『左傳・昭三年』豆區釜鍾。
又匿也。『左傳・昭七年』楚文王作僕區之法。《註》僕、隱也。區、匿也。
又姓。『韻會』古歐冶子之後。『王莽傳』中郞區博。
又『集韻』居侯切、音鉤。同句。曲也。『韻會』句或作區。『禮記』區萌達。《註》屈生曰區。疏、鉤曲而生。
異體字
簡体字。
いはゆる新字体。
音訓
- 音
- (1) ク(漢、呉) 〈『廣韻・上平聲・虞・區』豈俱切〉[qū]{keoi1}
- (2) オウ(漢) ウ(呉) 〈『廣韻・下平聲・侯・謳』烏侯切〉[ōu]{au1}
- (3) コウ(漢) ク(呉) 〈『集韻』居侯切、音鉤〉[gōu]
- 訓
- (1) しきる。かぎる。わかつ。わかち。まちまち。すまゐ。かくす。
- (2) かくす
- (3) まがる
解字
白川
匸と品の會意。匸は祕匿のところ。品は多くの祝詞の器を列する形。ここでひそかに祝禱や呪詛を行ふので、嘔、歐、毆など、その呪儀に關する字は區に從ふ。小さな區域を圍つて行ふので、區域、區分、區別、また區々の意となる。
『説文解字』に踦區、藏匿するなり
とするが、その兩義の関聯が明らかでなく、品は衆なり
と品を衆口の意とするが、もと呪祝のことに關する字。
藤堂
匸印と狹い括弧三つの會意で、細々して狹い區域を幾つも區切るさま。
落合
品と匸の會意。器物を竝べ、更に區分けした狀態を表してゐる。品を口に簡略化した異體もある。
甲骨文での用義は次のとほり。
- 地名。《合集》685
貞、王其狩區。
- 祭祀名。《合集》34679
勿區[⿱隹示]。
漢字多功能字庫
甲骨文、金文は匸と品に從ふ。匸は甲骨文や早期金文では、上の橫一劃を缺き、𠃊の形。匸に從ふ字は隱藏の義に關はりがあり、本義は藏匿。
卜辭での用義は次のとほり。
- 地名に用ゐる。《合集》685正(上揭)の、狩は狩獵、全句で王は區の地にありて狩獵をするの意。
- 疑ふらくは祭名に用ゐる。《屯南》629
弜區
、弜は勿のごとく用ゐる。
金文では地名に用ゐ、通じて曲となす。子禾子釜區夫
は、讀んで曲阜となす。
戰國文字の區はまた姓氏に用ゐ、あるいは歐につくる。『萬姓統譜』に見える。
古書では通じて甌となす。『史記・匈奴列傳』各居其邊為甌脫
の「甌脫」は古代の少數民族の屯戍あるいは見張りをする土室で、『漢書・蘇武傳』に「甌脫」を「區脫」につくる。
屬性
- 區
- U+5340
- JIS: 1-50-31
- 区
- U+533A
- JIS: 1-22-72
- 當用漢字・常用漢字
関聯字
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