丩 - 漢字私註
説文解字
相糾繚也。一曰瓜瓠結丩起。象形。凡丩之屬皆从丩。
- 三・丩部
康煕字典
- 部・劃數
- 丨部(一劃)
『集韻』居尤切、音鳩。延蔓也。瓜藤之屬、遇他物縈繞之、乃得上引。象牽連交繚形。叫收糾等字皆从此。
又居虯切、音樛。義同。
或作𢒥。
- 部・劃數
- 乙部(一劃)
『正字通』俗丩字。
異體字
或體。
音訓
- 音
- キウ(漢) ク(呉) 〈『廣韻・下平聲・尤・鳩』居求切〉[jiū]{gau1}
- 訓
- まとふ。まつはる。
解字
白川
象形。繩狀のものが相まつはる形を象る。糾の初文と見て良い。
相まつはるものに一種の神聖感があり、呪的な意味を持つことがあつた。『詩・周南・樛木』南有樛木、葛藟纍之。
(南に樛木有り、葛藟之に纍ふ)は、君子祝頌の詩の發想。
藤堂
象形。紐の縺れた姿を描いたもの。
落合
象形。曲がつたものを組み合はせる樣子を表してゐる。繩をなふ樣子や絲を縒り合はせる樣子とする説などがある。甲骨文に、それを手で持つ形の異體字もある。
甲骨文での用義は次のとほり。
- 地名またはその長。
- 祭祀名。
- 動詞。關節の治療か。《合集補編》5120
王肘惟有[⿱𫝀它]。呼丩肘。
- 丩甲
- 祖先名。先王の別稱か先王以外の人物かは不明。《合集》22421
己卯卜、福三匚至丩甲十示。
漢字多功能字庫
句字條
丩は、二本の曲線が繫がるさまに象り、互ひに纏はることを表す。
糾字條
丩は纏はり絡み附く意を表す。
屬性
- 丩
- U+4E29
- JIS: 2-1-5
- 𠃏
- U+200CF
- 𠃚
- U+200DA
関聯字
丩に從ふ字を漢字私註部別一覽・丩部に蒐める。