蔭 - 漢字私註
説文解字
艸陰地。从艸陰聲。
- 一・艸部
康煕字典
- 部・劃數
- 艸部・十一劃
『唐韻』『集韻』『韻會』𠀤於禁切、音廕。『說文』草隂地。『徐曰』草所庇也。『荀子・勸學篇』樹成蔭而衆鳥息焉。『呂氏春秋』松柏成而塗之人已蔭矣。
又日景也。『左傳・昭元年』趙孟視蔭。
又通廕。『左傳・文九年』本根無所庇廕。
又『韻會』通作陰。『詩・大雅』旣之隂女。又『左傳・文十七年』鹿死不擇音。《註》音同蔭。『杜云』所茠蔭之處。古字借用。
又『集韻』於金切、音隂。草木蔭翳也。『班固・西都賦』茂樹蔭蔚。
或作𦺼。
- 部・劃數
- 艸部・十二劃
『集韻』同蔭。
- 部・劃數
- 广部十一劃
『廣韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤於禁切、陰去聲。『爾雅・釋言』庇庥、廕也。『戰國策』趙席隴畝、而廕庇桑陰。
『玉篇』亦作蔭。
異體字
或體。
簡体字。
音訓
- 音
- (1) イム(漢) オム(呉) 〈『廣韻・去聲・沁・蔭』於禁切〉
- (2) イム(漢) 〈『集韻』於金切、音隂〉
- 訓
- (1) かげ。おほふ。かばふ。おかげ(蔭位)。たすけ。
- (2) かげ
解字
白川
形聲。聲符は陰。
説文解字に艸陰の地なり
とあり、草陰をいふ。
また日景をいふ。
藤堂
漢字多功能字庫
- 『荀子・勸學』(上揭)
- 『西京雜記・第三』
五柞宮有五柞樹、皆連三抱,上枝蔭覆數十畝。
また陰に通じ、陰影を表す。
- 『左傳・昭公元年』
趙孟視蔭曰、朝夕不相及、誰能待五?
杜預注蔭、日景也。
- 『文選・陸士衡・演連珠』
臣聞聽極於音、不慕鈞天之樂。身足於蔭、無假垂天之雲。
轉じて遮蓋(覆ふ、覆ひ隱すの意)を表す。
- 『楚辭・九歌・山鬼』
山中人兮芳杜若、飲石泉兮蔭松柏。
- 東晉・陶淵明〈歸園田居〉之一
榆柳蔭後園、桃李羅堂前。
また庇護を表す。
- 三國魏・曹冏〈六代論〉
臣聞公族者國之枝葉、枝葉落則本根無所庇蔭。
- 『南齊書・王僧虔傳』
況吾不能為汝蔭、政應各自努力耳。
また庇蔭を表し、封建時代に子孫が先代の官爵や勳功により封や賞を受けることを指す。
- 『魏書・張彝傳』
過以小才、藉蔭出仕、學慚專門、武闕方略、早荷先帝眷仗之恩、末蒙陛下不遺之施。
- 『新唐書・選舉志』
三品以上蔭曾孫、五品以上蔭孫。
屬性
- 蔭
- U+852D
- JIS: 1-16-94
- 人名用漢字
- 𦺼
- U+26EBC
- 廕
- U+5ED5
- JIS X 0212: 28-55
- 䕃
- U+4543
- JIS: 2-86-78
- 荫
- U+836B