鋈 - 漢字私註

説文解字

鋈
白金也。从𦰚省聲。
段注に大徐𣵽省聲。小徐沃聲。考『說文』芺聲之字未有省艸者。鋈字今三見於『毛詩』。小戎《毛傳》曰、沃、白金也。而車部下『詩』曰、𣵽以觼軜。引『詩』正作𣵽不作鋈。知古本『毛詩』衹作𣵽。𣵽卽鐐之叚借字。古聲尞聲同部也。金部本有鐐無鋈。淺人乃依今『毛詩』補之。といふ。
十四金部

康煕字典

部・劃數
金部七劃

『唐韻』『集韻』『韻會』𠀤烏酷切、音沃。『說文』白金也。从金沃聲。『詩・秦風』隂靷鋈續。『韻會』按詩傳、毛云、白金也。鄭云、白金飾續靷之環、軜之觼、以白金爲飾。孔疏云、金白謂之銀、其美者謂之鐐。然則白金不名鋈、言鋈者、謂銷白金以灌鋈靷環、非訓鋈爲白金也。金銀銅錫總名爲金、未必皆白銀也。今詳詩言鋈續、鋈錞則是以鐵爲質、以他金灌沃其外、共名爲鋈。猶今人以銀爲質、金鍍其外、共名爲鍍也。鄭釋鋈續、不云白金爲環、但云以白金飾環、猶未瑩徹。今人作門環、皆以鐵爲質、而灌以錫、古所謂鋈歟。

又『集韻』屋郭切、音雘。又遏鄂切、音惡。義𠀤同。

音訓・用義

オク ヨク 〈『廣韻・入聲・沃・沃』烏酷切〉
ワク 〈『集韻』屋郭切、音雘〉
しろがね

また鍍金の意。

解字

白川

形聲。聲符は。沃にみづみづしい、つやあるものの意がある。

『説文解字』に白金なりとあり、鍍金することをいふ。また字を𣵽の省聲とするが、段注に『詩』に沃、𣵽を鋈の義に用ゐる例を擧げてゐる。『説文解字』では前條の鐐にも白金なりとあり、段注に鋈を後人增添の字としてゐるが、沃、𣵽は別に本義のある字で、(『詩』の用例は)鋈の省文であつたと見て良い。

屬性

U+92C8
JIS X 0212: 68-25