狹 - 漢字私註
康煕字典
- 部・劃數
- 犬部七劃
『玉篇』下甲切『正韻』胡夾切、𠀤音匣。『玉篇』同狎。今爲闊狹。『書・咸有一德』無自廣以狹人。『釋文』狹、戸夾反。
又『廣韻』侯夾切『集韻』轄夾切、𠀤音洽。『廣韻』隘狹。『禮・禮器』禮之大倫、以地廣狹。『釋文』狹、音洽、又戸夾反。『史記・滑稽傳』臣見其所持者狹、而所欲者奢。
異體字
簡体字。
いはゆる新字体。
音訓
- 音
- ケフ(慣) カフ(漢) ゲフ(呉) 〈『廣韻・入聲・洽・洽』侯夾切〉
- 訓
- せまい。せばめる。
解字
白川
形聲。夾聲。夾は腋下に人を挾む形で、狹の意がある。
『説文解字』に見えず、『玉篇』(上揭)に今、闊狹と爲す。
と廣狹の意とする。
字が犬に從ふのは、狹い獸道の意であらう。
藤堂
犬と音符夾の會意兼形聲。夾は、大きな人の兩脇を、小さな人が挾んださまを表す會意字。狹は、兩脇を挾まれて狹いこと。
漢字多功能字庫
犬に從ひ夾聲。本義は橫の距離が小さいこと、つまり窄。寬や廣と相對す。『墨子・備突』維置突門內、使度門廣狹。
小さいこと、少ないことを表す。『韓非子・難一』凡對問者、有因問小大緩急而對也。所問高大、而對以卑狹、則明主弗受也。
また輕視することを表す。『書・咸有一德』無自廣以狹人。
孔穎達疏勿自以所知為大、謂彼所知為小。
また差し迫ること、急迫することを表す。『禮記・樂記』廣則容姦、狹則思欲。
鄭玄注廣謂聲緩也,狹謂聲急也。
また見識や心胸(氣持ち、度量)が狹隘なることを指す。晉・葛洪『抱樸子・微旨』夫務學不如擇師、師所聞素狹、又不盡情以教之、因告云、為道不在多也。
屬性
- 狹
- U+72F9
- JIS: 1-64-37
- 人名用漢字
- 狭
- U+5939
- JIS: 1-22-25
- 當用漢字・常用漢字