胃 - 漢字私註
説文解字
穀府也。从肉。𡇒、象形。
- 四・肉部
康煕字典
- 部・劃數
- 肉部五劃
『廣韻』『集韻』『韻會』于貴切『正韻』于畏切、𠀤音謂。『說文』穀府也。从𡇒从肉、象形。『玉篇』白虎通曰、胃者、脾之府、穀之委、故脾稟氣於胃。『廣韻』腸胃。『釋名』胃、圍也、圍受食物也。『禮・內則』鴇奧鹿胃。『史記・貨殖傳』胃脯𥳑微耳、濁氏連騎。《註》晉灼曰、今大官常以十月作沸湯、燖羊胃、以末椒薑扮之、暴使燥、是也。
又『韻會』西方宿名。『禮・月令』季春之月、日在胃。『史記・天官書』胃爲天倉。《註》胃主倉稟、五穀之府也。明則天下和平、五穀豐稔。
又『集韻』本作𦝩。『禮・內則』鴇奧鹿胃。『釋文』胃又作𦝩。
- 部・劃數
- 肉部九劃
『集韻』胃、亦作𦝩。『禮・內則・鴇奧鹿胃釋文』胃、音謂、又作𦝩。
音訓
- 音
- ヰ(漢、呉) 〈『廣韻・去聲・未・胃』于貴切〉
解字
白川
『説文解字』に穀府なり。肉𡇒に從ふ。象形。
といふ。
田は胃の象形。𡇒は田中に穀のある形。下部は肉の形をとる。
藤堂
丸い胃袋の中に食べた穀物が點々と入つてゐるさまと、肉の會意で、丸い袋狀の胃袋。
漢字多功能字庫
金文は、胃の形と肉に從ふ。胃の形の中の數點は、胃の中の穀米の形に象り、小篆に至つて米に變形し、𡇒に作る。後に肉を加へて義符となす。『靈樞經・五味』胃者、五藏六府之海也、水穀皆入于胃、五藏六府皆稟氣于胃。
金文での用義は次のとほり。
- 姓氏に用ゐる。胃公鼎
胃公湯用其吉金
。 - 用ゐて謂となす。少虡劍
朕余名之、胃(謂)之少虡。
先秦兩漢に多く胃を以て謂となす。
- 《睡虎地・日書乙種》
是胃(謂)貴勝賤
。 - 《馬王堆・老子甲本》
兩者同出、異名同胃(謂)
。
このほか、信陽楚簡、郭店楚簡では「是胃」を讀みて「是謂」となし、なほ「是為」のごとし。『左傳・莊公二十二年』是謂觀國之光
を『史記・陳𣏌世家』に是為觀國之光
に作る。
後世には胃にまた肉を加へて𦝩に作る。『禮・內則』鴇奧鹿胃
。『釋文』胃又作𦝩。
屬性
- 胃
- U+80C3
- JIS: 1-16-63
- 當用漢字・常用漢字
- 𦝩
- U+26769
關聯字
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