謂 - 漢字私註

説文解字

謂
あるいは𧬴に作る。
報也。从聲。
初句の段注に㚔部曰、報、當罪人也。葢㓝與罪相當謂之報。引伸凡論人論事得其實謂之報。謂者、論人論事得其實也。如『論語』謂韶、謂武子、謂子賤子、謂仲弓、其斯之謂與、『大學』此謂身不脩不可以齊其家是也。亦有借爲曰字者。如『左傳』王謂叔父、卽魯頌之王曰、叔父也。亦有訓爲勤者。亦以合音冣近也。といふ。
言部

康煕字典

部・劃數
言部九劃

『唐韻』『集韻』『韻會』𠀤于貴切、音胃。『說文』報也。《徐曰》謂之是報之也。『廣雅』說也。『廣韻』告也、言也。『增韻』與之言也。『易・乾卦』何謂也。《疏》假設問辭、故言何謂。『詩・召南』求我庶士、迨其謂之。《傳》但相告語而約可定矣。『左傳・昭八年』子盍謂之。

又『韻會』事有可稱曰有謂、失於事宜不可名言曰無謂。『莊子・齊物論』今我則有謂矣、而未知吾所謂之、其果有謂乎、其果無謂乎。『前漢・景帝紀』姦法與盜、盜甚無謂也。

又『正韻』非與之言而稱其人亦曰謂、『論語』子謂子賤、子謂子產、是也。指事而言亦曰謂。『詩・召南』謂行多露、『小雅』謂天蓋高之類、是也。稱其言、亦曰謂。『論語』此之謂也、其斯之謂與、是也。又『正字通』援古釋義而言亦曰謂。『易・臨卦』大君之宜、行中之謂也。『禮・樂記』明聖者述作之謂也。

又『爾雅・釋詁』勤也。『詩・小雅』心乎愛矣、遐不謂矣。《箋》謂、勤也。勤思君子也。

又『廣雅』使也。『玉篇』信也、道也。

又姓。『萬姓統譜』宋有謂準、太平興國登科。

『說文』本作𧬴

部・劃數
言部十三劃

『說文』本字。

異體字

簡体字。

音訓

ヰ(漢、呉) 〈『廣韻・去聲・未・胃』于貴切〉
いふ。おもふ。いひ。いはれ。

解字

白川

形聲。聲符は

『説文解字』に報ずるなりとするが、元は「名附ける」意であつたと思はれる。

東周の《吉日劍》に「朕余われ之れに名づけて〜と胃(謂)ふ」とあつて、胃を用ゐる。

と聲近く、通用の字。

藤堂

と音符の會意兼形聲。胃は、𡇒とから成り、丸い胃袋のこと。謂は、何かを巡つて、物を言ふこと。

漢字多功能字庫

『説文解字』に報也と訓じ、段注に蓋刑與罪相當謂之報。引伸凡論人論事得其實謂之報。謂者,論人論事得其實也。といふ。

謂はまた告げ知らせること、呼稱することを表す。先秦から漢代に多くを以て謂となし、に從はず。また通じてとなす。『鹽鐵論・憂邊篇』に有一人不得其所、則謂之不樂。といふ。

屬性

U+8B02
JIS: 1-16-66
人名用漢字
𧬴
U+27B34
U+8C13