鋁 - 漢字私註

康煕字典

部・劃數
金部・七劃

『玉篇』與同。『博雅』鋁謂之錯。『揚子・方言』燕齊摩鋁謂之希。《註》鋁、音慮。

異體字

簡体字。

音訓・用義

(1) リョ(漢) ロ(呉) 〈『廣韻・去聲・御・慮』良倨切〉[lǜ]{leoi6}
(2) [lǚ]{leoi5}
(1)やすり。する。

音義(1)はに同じ。

また音(2)に讀み、アルミニウムを指す。と同音。

解字

藤堂

と音符の形聲。

アルミニウムを指すのは、aluminiumのluと似た音を持つ鋁を借用したもの。

漢字多功能字庫

金文はに從ふ。鋁は呂の後起の字。呂はもと吕に作り、金屬塊の形に象り、後に金を加へて義符とする。字形は左右に竝べる形、あるいは上に呂、下に金を置く形に作る。金文では呂と同じく用ゐ、銅器の鑄造に用ゐる金屬を表す。玄鏐夫鋁戈「「玄翏(鏐)夫(鈇)鋁之用。」鏐、鈇、鋁はいづれも金屬。

前漢・揚雄『方言』希、鑠、摩也。燕齊摩鋁謂之希。この鋁は摩り磨くことを表し、の異體字。『説文解字』鑢、錯銅鐵也。『玉篇』鑢、或作鋁。『廣雅・釋詁三』鑢、磨也王念孫疏證鑢、鐧、鋁並同。

現代ではアルミニウムを鋁と稱する。但し、前述の金文の鋁や、摩り磨く意の鋁とはただ同じ形といふだけの關係である。異なる時代の人が別々に金と呂に從ふ形聲字を作つたもので、用法もまた異なる(參: 李榮)。

屬性

U+92C1
JIS X 0212: 68-19
U+94DD