鑢 - 漢字私註
説文解字
錯銅𨮯也。从金慮聲。
- 十四・金部
説文解字注
厝銅𨮯也。厝作錯。誤厝者、厲石也。故以爲凡砥厲之字。厲銅𨮯謂之鑢。故其字从金。『周禮・注』作䥨。从金慮聲。良據切。五部。
康煕字典
- 部・劃數
- 金部・十五劃
『唐韻』『韻會』『正韻』𠀤良據切、音慮。『說文』錯銅鐵也。『詩・大雅〔抑〕尚可磨也・箋』尚可磨鑢而平。『釋文』鑢、音慮。
又治也。『揚子・太玄經』躬自鑢。《註》自治其身。
又姓。『前漢・古今人表』鑢金。《註》鑢、音慮。楚大夫。
又與鑪通。見後鑪字註。
『玉篇』或作鋁。
- 部・劃數
- 金部・十四劃
『集韻』『正韻』𠀤良據切、音慮。『玉篇』錯也。『集韻』錯銅鐵也。本作鋁。『周禮・冬官考工記・秦無廬・註』廬、或曰摩䥨之器。《疏》柄須摩䥨使滑。
又『集韻』凌如切、音臚。矛戟受柄處。
『康煕字典』は十四劃とするが、見出し字の字形(吕ではなく呂に從ふ)を鑑みれば、十五劃とすべきであらう。
音訓
- 音
- リョ(漢) ロ(呉) 〈『廣韻・去聲・御・慮』良倨切〉[lǜ]{leoi6}
- 訓
- やすり。する。
解字
白川
形聲。聲符は慮。
『説文解字』に銅鐵を厝くなり
(段注本)、『廣雅・釋詁三』に磨くなり
とあつて、すり磨くことをいふ。
藤堂
漢字多功能字庫
金に從ひ慮聲。本義は磋磨(いづれも磨く意の字)。『説文解字』鑢、錯銅鐵也。(後略)
徐鍇《繫傳》摩錯之也。
『廣雅・釋詁三』鑢、磨也。
- 『詩・大雅・抑』
白圭之玷
鄭玄箋玉之缺尚可磨鑢而平。
引伸して琢磨(磨く意、轉じて磨きを掛ける意、熟慮する意)、反省を表す。
- 『太玄・大』
大其慮、躬自鑢。
范望注鑢以治邪。躬、身也。自治其身。
引伸してやすりを表す。『字彙・金部』鑢、摩錯之器。
- 『禮記・大學』
如切如磋」朱熹集註「「磋以鑢鐋、磨以沙石、皆治物使其滑澤也。
鑢の異體を鋁に作る。
屬性
- 鑢
- U+9462
- JIS: 1-79-44
- 䥨
- U+4968