純 - 漢字私註
説文解字
絲也。从糸屯聲。『論語〔子罕〕』曰、今也純、儉。
- 十三・糸部
説文解字注
絲也。『論語』麻冕、禮也。今也純。孔安國曰、純、絲也。此純之本義也。故其字从糸。按純與𨣶音同。醇者、不澆酒也。叚純爲醇字。故班固曰、不變曰醇、不襍曰粹。崔覲說『易』曰、不襍曰純、不變曰粹。其意一也。美絲美酒、其不襍同也。不襍則壹、壹則大。故『〔爾雅〕釋詁』、《毛傳》、《鄭箋》皆曰、純、大也。文王純亦不巳。卽『周易』之純粹也。『詩〔召南・野有死麕〕』之純束讀如屯。『國語』之稛、『左傳』之𦄐、皆其字也。禮之純釋爲緣。實卽緣之音近叚借也。从糸屯聲。常倫切。十三部『論語』曰、今也純、儉。『子䍐篇』文。
康煕字典
- 部・劃數
- 糸部・四劃
- 古文
- 𠄤
- 㝄
『廣韻』常倫切『集韻』殊倫切、𠀤音淳。『說文』絲也。『論語』今也純儉、吾從衆。《何晏註》純、絲也。絲易成、故從儉。『前漢・王褒傳』難與道純緜之麗密。
又『易・乾卦』純粹、精也。《疏》純粹、不雜。
又『書・酒誥』嗣爾股肱純。《傳》繼汝股肱之敎、爲純一之行。
又『詩・大雅』純嘏爾常矣。《箋》純、大也。
又『詩・周頌』文王之德之純。《箋》純、亦不已也。
又『周禮・冬官考工記』諸侯純九、大夫純五。《註》純、猶皆也。
又『禮・郊特牲』貴純之道也。《註》純、謂中外皆善。
又『左傳・隱元年』潁考叔、純孝也。《註》純、猶篤也。
又『前漢・地理志』織作冰紈綺繡純麗之物。《註》純、精好也。
又『淮南子・地形訓』里閒九純、純丈五尺。《註》純、量名。
又『集韻』主尹切『韻會』之尹切、𠀤音準。『書・顧命』篾席黼純。《註》白黑雜繒緣之。『儀禮・士冠禮』服纁裳純衣。《註》純衣、緣衣也。又『旣夕』緇純。《註》飾衣曰純。『禮・曲禮』冠衣不純素。《註》純、緣也。
又『集韻』規倫切、音鈞。又朱閏切、音稕。義𠀤同。
又『集韻』徒溫切、音屯。『詩・召南』白茅純束。《傳》純束、猶包之也。《箋》純讀曰屯。『戰國策』錦繡千純。《註》純音屯、束也。
又縣名。『左傳・襄十八年』執孫蒯于純留。《註》純留、縣名。『釋文』純、『地理志』作屯。
又『集韻』杜本切、音盾。義同。
又『集韻』從緣切、音全。『儀禮・鄕射禮』二算爲純。《註》猶全也。『禮・投壷』二算一純。《疏》二算合爲一全。
又『集韻』莊持切。緇或作純。『周禮・地官・媒氏』純帛無過五兩。《註》純實緇字也。古緇以才爲聲。『禮・祭統』以共純服。《疏》凡言純者、其義有二、一糸旁才是古之緇字、二是糸旁屯是純字。但書文相亂、雖是緇字、𠀤皆作純。鄭氏所註、於絲理可知、於色不明者、卽讀爲緇。『史記・五帝本紀』黃收純衣。《註》索隱曰、純讀曰緇。
又『集韻』朱倫切、音諄。諄或作純。
又『集韻』船倫切、音脣。門名。『春秋傳』有純門。
- 部・劃數
- 二部・四劃
『集韻』純古作𠄤。註詳糸部四畫。
- 部・劃數
- 子部・九劃
『集韻』純古作㝄。註見糸部四畫。
異體字
簡体字。
音訓・用義
- 音
- (1) ジュン(呉) 〈『廣韻・上平聲・諄・純』常倫切〉[chún]{seon4}
- (2) シュン(漢、呉) 〈『廣韻・上聲・準・準』之尹切〉[zhǔn]{zeon2}
- (3) トン(漢) 〈『集韻』徒溫切、音屯、平聲〉[tún]{tyun4}
- 訓
- (1) いと。もつぱら。よい。
- (2) へり
音(3)は、束ねる意に用ゐる。
解字
白川
形聲。聲符は屯。屯は織物の絲の末端を結び留めた形。
『説文解字』に絲なり
とし、屯聲とするが、金文に屯を純の意に用ゐ、「玄衣黹屯(黻純)」「德を秉ること共屯(恭純)」のやうにいふ。
屯は純の初文。のち屯を屯集、純を純一の意に用ゐる。
藤堂
糸と音符屯の會意兼形聲。屯は、芽が地上に出かねてずつしりと精氣を蓄へたさま。純は、布地の兩端の房がずつしりと垂れたことを示す。房の絲は單色で、他の色が混じらないので、純色の絲の意となる。
漢字多功能字庫
早期金文では純を屯に作り、糸には從はない。後期には糸と屯に從ひ、小篆の構形に同じ。本義は絲。今文では人名に用ゐ、意義不詳。『説文解字』(略)『論語・子罕』子曰、「麻冕、禮也。今也純、儉、吾從眾。」
何晏集解純、絲也。
純粹、精純(精分; 純粹で雜じり物のない成分)を表す。『詩・周頌・維天之命』文王之德之純。
朱熹集傳純、不雜也。
また美、善を表す。『禮記・郊特牲』毛、血、告幽全之物也。告幽全之物者、貴純之道也。
鄭玄注純、謂中外皆善。
また大を表す。『漢書・禮樂志』惟慕純德。
顏師古注純、大也。
また皆、全、都(すべて、いづれも、完全に)を表す。『墨子・節用上』若純三年而字子、生可以二三年矣。
孫詒讓間詁『周禮・玉人・註』純猶皆也。
屬性
- 純
- U+7D14
- JIS: 1-29-67
- 當用漢字・常用漢字
- 𠄤
- U+20124
- 㝄
- U+3744
- 纯
- U+7EAF