班 - 漢字私註
説文解字
説文解字注
从玨刀。會意。刀所以分也。布還切。古音在十三部。讀如文質份份之份。『周禮』以頒爲班。古頒班同部。
- 註1: 今文尚書『堯典』を僞古文尚書は『堯典』と『舜典』に分かち、引用部分は『舜典』に屬す。
康煕字典
- 部・劃數
- 玉部・六劃
- 古文
- 𤼬
『廣韻』布還切『集韻』『韻會』『正韻』逋還切、𠀤音頒。『書・堯典』班瑞于羣后。
又『爾雅・釋言』班、賦也。《註》謂布與。『書・洪範』武王旣勝殷、邦諸侯班宗彝。《傳》賦宗廟彝器酒罇賜諸侯。『左傳・襄二十六年』班荆相與食。《註》班、布也。『公羊傳・僖三十一年』晉侯執曹伯、班其所取侵地于諸侯。
又『博雅』班、秩序也。『左傳・文六年』趙孟曰、辰嬴賤班在九人。《註》班、位也。
又『集韻』次也。『左傳・桓六年』諸侯之大夫戍齊、齊人饋之餼、使魯爲其班。《註》班、次也。
又『集韻』別也。『左傳・襄十八年』有班馬之聲。《註》班、別也。夜遁馬不相見、故作離別聲也。
又徧也。『晉語』車班外內、順以訓之。《註》班、徧也。
又『揚子・方言』班、徹列也。北燕曰班、東齊曰徹。『易・屯卦』乗馬班如。《疏》六四應初、故乗馬也。慮二妨已路、故初時班如旋也。『書・大禹謨』班師振旅。
又雜色也。『禮・王制』班白者不提挈。《註》雜色曰班。
又班班、車聲。『後漢・五行志』車班班入河閒。
又姓。『風俗通』楚令尹鬪班之後。
又縣名。『前漢・地理志』班氏。《註》屬代郡。
又班茅、蟲名。『古今注』藥種有五物、五曰班茅、戎鹽解之。
又『集韻』或作辨。『前漢・王莽傳』辨社諸侯。
又『韻會』通作般。『左傳・成十三年』鄭公子班自訾求入于大宮。『釋文』班、本亦作般。『前漢・郊祀歌』先以雨、般裔裔。《註》先以雨、言神欲行、令雨先驅也。般、讀與班同、布也。裔裔、飛流之貌。
又『韻補』叶𤰞連切、音鞭。『何晏・景福殿賦』光明熠爚、文彩璘班、淸風萃而成響、朝日曜而增鮮。
『廣韻』俗作𤦦。『正韻』亦作頒朌。
- 部・劃數
- 玉部・六劃
『說文』班本字。分瑞玉。从玨从刀。《徐曰》刀以割剖之也。
- 部・劃數
- 癶部・六劃
『字彙』古文班字。註詳玉部六畫。
異體字
或體。
音訓
- 音
- ハン(漢) 〈『廣韻・上平聲・刪・班』布還切〉[bān]{baan1}
- 訓
- わける。わかつ。ついでる(班位、班次)。かへす(班師)。しく(班荊、班草)。
解字
白川
珏と刀の會意。珏は一連の玉、これを解き分かつことを班といふ。
『説文解字』に瑞玉を分つなり
とあり、『書・舜典』(上揭)瑞(玉)を群后(諸侯)に班す
の文に據る。
『左傳・襄十八年』獻子以朱絲繫玉二瑴
(獻子、朱絲を以て玉二瑴を繫く)とあり、瑴は珏の形聲字。その系を切つて兩分することを班といふ。
それより班位、班次の意となり、分賜の意となる。
均等に兩分するので「班し」、また入り混じるので、頭髮の白黑相雜はるを班白といふ。
藤堂
漢字多功能字庫
金文は刀と珏に從ふ。刀で玉を二つに分けることを表し、本義は玉塊を切り分けること。引伸して分けること。『説文解字』班、分瑞玉。(後略)
瑞玉は古代に證明に用ゐたもので、二つに分け、各々が一つを執る(湯可敬)。
金文では人名に用ゐる。弭弔盨弭弔(叔)乍(作)弔(叔)班旅須(盨)
。
戰國竹簡でも人名に用ゐる。《清華簡一・祭公》簡12毛班
。また班簋に見える。毛公班はまた毛伯と稱し、西周穆王の時の軍事の將領で、その曾祖父は周の文王の子の毛叔鄭(毛國の初代の封君)。故に穆王は班を毛父と稱す(王文耀)。『穆天子傳』命毛班、逄固先至于周、以待天之命。
屬性
- 班
- U+73ED
- JIS: 1-40-41
- 當用漢字・常用漢字
- 𤤻
- U+2493B
- 𤼬
- U+24F2C
- 𤦦
- U+249A6