幕 - 漢字私註
説文解字
帷在上曰幕。覆食案亦曰幕。从巾莫聲。
- 七・巾部
説文解字注
帷在上曰幕。『周禮・注』曰、在上曰幕。幕或在地。展陳於上。《疏》云、聘禮布幕。官陳幣。史展幣。皆於幕下。又賓入境至館皆展幕。是幕在地。展陳於上也。按大徐本此下有「覆食案亦曰幕」六字。葢淺人所增。从巾𦱤聲。慕各切。五部。按『周禮』尙有幄帟字。鄭云、四合象宮室曰幄。王所居之帳也。帟、王在幕若幄中坐上承塵。皆以繒爲之。許無幄字者、《木部》有楃本巾車。帟則葢叚亦爲之。亦之言重也。其皆『周禮』故書與。
康煕字典
- 部・劃數
- 巾部・十一劃
『唐韻』慕各切『集韻』『韻會』『正韻』末各切、𠀤音莫。『說文』帷在上曰幕。『廣雅』帳也。『釋名』幕、絡也、在表之稱也。『周禮・天官・幕人』掌帷幕幄帟綬之事。『左傳・成十六年』楚子登巢車、以望晉軍、伯州犂侍于王後、王曰、張幕矣。曰、虔卜于先君也、徹幕矣。曰、將發命也。
又『韻會』幕府。軍旅無常居、故以帳幕言之。通作莫。『史記・李牧傳』市租皆輸入莫府。《註》索隱曰、古者出征爲將帥、軍還則罷、理無常處、以幕帟爲府署、故曰幕府。『李廣傳』莫府省約文書籍事。《註》索隱曰、凡將軍謂之幕府者、蓋兵門合施帷帳、故稱幕府。古字通用、遂作莫耳。
又『周禮・天官・幕人註』幕或在地、展𨻰於上也。『儀禮・聘禮』館人布幕于寢門外、官𨻰幣。《註》布幕以承幣。《疏》館人布幕於地、官𨻰幣於其上。
又臂脛衣也。『釋名』留幕、冀州所名大褶至膝者也。留、牢也。幕、絡也。言牢絡在衣表也。『史記・蘇秦傳』當戰、則斬堅甲鐵幕。《註》謂以鐵爲臂脛之衣。
又『類篇』覆食案亦曰幕。
又『廣雅』粗幕庵也。
又『廣雅』幕、覆也。『易・井卦』上六井收勿幕。《註》幕猶覆也。《疏》不自掩覆、與衆共之。
又『爾雅・釋言』幕、暮也。《註》幕然暮夜也。
又六幕。『前漢・禮樂志』紛紜六幕浮大海。《註》猶言六合也。
又沙幕。『前漢・武帝紀』衞靑將六將軍絕幕。《註》幕、沙幕。臣瓚曰、沙土曰幕、直度曰絕。師古曰、幕者、今之突厥中磧耳。
又縣名。『前漢・地理志』淸河郡繹幕縣、琅邪郡姑幕縣。
又『廣韻』姓也。『姓譜』舜祖幕之後。『史記・𨻰世家』自幕至於瞽瞍。《註》鄭衆曰、幕、舜之先也。
又『集韻』莫半切、音縵。平而無文曰幕。『前漢・西域傳』罽賔國錢爲騎馬、幕爲人面。《註》韋昭曰、幕、錢背也。
又『韻補』蒙晡切、音模。『李陵・別蘇武歌』經萬里兮度沙幕、爲君將兮奮匈奴。
又『正韻』莫狄切、音覓。『盧仝・思君吟』我心爲風兮淅淅、君身爲雲兮幕幕。
- 部・劃數
- 巾部・十一劃
『字彙補』同幕。
又借作模。『漢・郞中鄭固𥓓』傳宣孔業、作世幙式。
音訓
- 音
- バク(漢) マク(呉) 〈『廣韻・入聲・鐸・莫』慕各切〉[mù]{mok6}
- 訓
- とばり。おほふ。
解字
白川
形聲。聲符は莫。莫にくらくおほふ意がある。
『説文解字』に帷、上に在るを幕と曰ふ
とあり、いはゆる天幕。旁らにあるを帷といふ。
軍行のとき宿衞に用ゐた。將軍の在る所を幕營、その左右を幕僚、直屬のものを幕下、本營を幕府といふ。
酒徒劉伶の『酒德頌』に、天地の間を旅宿にたとへて幕天席地
とし、白居易の『和微之詩二十三首・新樓北園偶集〜』に天地爲幕席、富貴如泥沙。
(天地を幕席と爲さば、富貴も泥沙の如し。)の句がある。
藤堂
巾(布)と音符莫の會意兼形聲。莫は、四つの屮印(草)の間に日が隱れるさまを示す會意字で、暮の原字。隱れて見えない意を含む。幕は、物を隱して見えなくする覆ひ布。
漢字多功能字庫
莫を參照せよと言ふのみ。
屬性
- 幕
- U+5E55
- JIS: 1-43-75
- 當用漢字・常用漢字
- 幙
- U+5E59