説文解字私註 用部
- 用
-
可施行也。从卜从中。衞宏說。凡用之屬皆从用。
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古文用。
- 甫
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男子美稱也。从用、父、父亦聲。
- 庸
-
用也。从用从庚。庚、更事也。『易』曰、先庚三日。
- 𤰈
具也。从用、茍省。
- 甯
所願也。从用、寕省聲。
用部 舊版
𤰈
- 説文解字
具也。从用、茍省。
- 康煕字典
- 用部六劃
『唐韻』『集韻』『韻會』平祕切『正韻』毗意切、𠀤音避。與備同。『說文』具也。
- 康煕字典・𤰇
- 用部五劃
『玉篇』皮祕切、與備同。具也。『正字通』俗𤰈字。
- 音
- ビ
- 解字(白川)
- 箙の形を象る。全體が象形で、箙の初文。上は鏃を竝べた形、下は橐の形。
- 箙を負つて、戰ひに赴く用意の整ふことを「備はる」といふ。説文解字の
具ふるなり
とする訓は、備字に施すべきである。
- 解字(藤堂)
- 矢を射る用意として矢をぴたりと揃へて入れた箙を描いた象形字。
- 解字(漢字多功能字庫)
- 矢が容れ物に插され、矢羽が外に出てゐて取り出しやすくなつてゐるさまを象り、文獻では箙につくる。本義は矢を入れる容れ物。
甯
- 説文解字
所願也。从用、寕省聲。
段注は寧省聲。
とする。
- 康煕字典
- 用部七劃
『唐韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤乃定切、音佞。『說文』所願也。『徐曰』甯、猶寧也。今俗言寧可如此爲甯可如此。
姓。
邑名。『春秋・僖七年』公會齊侯、宋公、𨻰世子款、鄭世子華、盟于甯母。《註》高平方與縣東有泥母亭。『左傳・文五年』晉陽處父聘于衞、反過甯、甯嬴從之。《註》甯、晉邑、汲郡修武縣也。『水經注』武王伐紂、勒兵于甯、更名甯曰修武。
『集韻』『韻會』囊丁切『正韻』奴經切、𠀤與寧同。『前漢・郊祀歌』周流常羊思所幷、穰穰復正直往甯。《註》言獲福旣多、歸於正道、克當往日所願。又『王莽傳』永以康甯。
- 音
- デイ。ネイ。
- 訓
- やすい。やすらか。むしろ。
- 解字(白川)
- 甯、寍、寧はみな安寧を願ひ祈る字で、もと同字と考へられる。
- 解字(藤堂)
- 形聲。用に從ひ寧の省聲。