説文解字私註 𪞶部
- 文七 重二
- 𪞶
-
此亦自字也。省自者、詞言之气、从鼻出、與口相助也。凡白之屬皆从白。
- 皆
俱詞也。从比从白。
- 魯
-
鈍詞也。从白鮺省聲。『論語』曰、參也魯。
- 者
-
別事詞也。从白聲。、古文旅字。
- 㿧
詞也。从白𢏚聲。𢏚與疇同。『虞書』帝曰、𤾊咨。
- 𥏼 (智)
-
識詞也。从白从亏从知。
-
古文𥏼。
- 百
-
十十也。从一、白。數、十百爲一貫。相章也。
-
古文百从自。
白部 舊版
皆
- 説文解字
俱詞也。从比从白。
- 康煕字典
- 白部四劃
『唐韻』古諧切『集韻』『韻會』『正韻』居諧切、𠀤音街。『說文』俱詞也。『小爾雅』同也。『易・解卦』雷雨作、而百果草木皆甲坼。鄭康成讀皆如懈、非。
『字彙補』居之切、音箕。『前漢・孟喜傳』箕子者、萬物方荄茲也。『師古註』荄、音皆。古皆荄與箕音同。
叶舉里切、音几。『詩・周頌』以治百禮、降福孔皆。《傳》皆、遍也。與偕通。『荀勗東西廂歌』降福孔偕。
『說文』白字兩見、一在自部、自部之白、疾二切、卽自字。皆字載自部中、則應从白。『集韻』或作皆、非。
- 音
- カイ
- 訓
- みな。ともに。
- 解字(白川)
- 比と曰の會意。金文の字形は从と曰に從ふ。比、从はともに人の連なり竝ぶ形。曰は祝禱、盟誓を收める器。多數の靈が降下することを皆といふ。その祝禱を神が受け容れることを諧ふといふ。祝禱に對して一人の靈が下ることを「旨る」といひ、詣の初文。
- 解字(藤堂)
- 比と白(自)の會意。比は人が肩を竝べたさま。自は鼻。替や晋の下部も白(自)で、人間の動作を表す。みな竝んで揃ふことを示す。
- 解字(漢字多功能字庫)
- 甲骨文は、口と、一つまたは二つの虎と几に從ふ。几は聲符。構形初義は不明。一説に、虎と歺に從ひ、歺は殘骨の形、二虎が爭つて骨が殘るの意といふ。
- 金文には二種類の字形がある。一つは从と甘に從ひ、二人が竝ぶことから、竝、皆の意といふ。後に从が比に變はり、皆の聲符となる。甘は口の中に點を加へて成つた。金文では人名に用ゐる。もう一つは虎と几と甘に從ひ、甲骨文に形が近い。金文では俱(ともに)、都(すべて)を表し、統括の詞である。
- 表
- 當用漢字・常用漢字
㿧
- 説文解字
- 㿧𤾊
詞也。从白𢏚聲。𢏚與疇同。『虞書〔堯典〕』帝曰、𤾊咨。
- 康煕字典
- 白部十四劃
『集韻』𨻰留切、音儔。詞也。與疇同。本作𤾊。
- 康煕字典・𤾊
- 白部九劃
『唐韻』直由切『集韻』𨻰留切。𠀤與疇同。『說文』詞也。引『書・堯典』、帝曰𤾊咨。
『集韻』時流切、音讎。義同。
『集韻』或作㿧疇譸。『字彙補』亦作𤾦。
- 音
- チウ
出回つてゐるテキストでは、上揭『書・堯典』引用中の𤾊を疇につくる。