説文解字私註 生部

生 進也。象艸木生出土上。凡生之屬皆从生。
丰 艸盛𡴀𡴀也。从生、上下達也。
生也。从生、彥省聲。
𨼇
豐大也。从生降聲。
草木實甤甤也。从生、豨省聲。讀若綏。
甡 眾生並立之兒。从二生。『詩』曰、甡甡其鹿。

舊版

説文解字
生也。从、彥省聲。
康煕字典
生部六劃
『唐韻』『集韻』『韻會』𠀤所𥳑切、音剗。『說文』生也。『正字通』婦生子曰產、物生亦曰產。『禮・鄕飮酒禮』產萬物者、聖也。《註》聖之言生也。『周禮・春官・大宗伯』以天產作隂德、以中禮防之。以地產作陽德、以和樂防之。《註》天產者動物、謂六牲之屬。地產者植物、謂九穀之屬。『前漢・昭帝紀』金芝九莖、產于函德殿銅池中。
本其所生長之地曰產。『孟子』𨻰良、楚產也。『左傳・僖二年』屈產之乗。《註》屈地生良馬。趙岐以屈產爲地名、誤。
民業曰產。『孟子』有恆產者有恆心。『前漢・高祖紀』常有大度、不事家人生產作業。
『五音集韻』大籥似笛、三孔而短。『爾雅・釋樂』大籥謂之產。
水名。與同。『前漢・郊祀志』霸產豐勞。
同。『楚辭・九章』思蹇產而不釋。
姓。『何氏姓苑』彭城人也。『正字通』明產麟、產瓘。
『五音集韻』所晏切、音訕。生育也。
『韻補』叶𤕤舉切、數上聲。『漢樂章』安其所、樂終產、樂終產、世繼緒。
所蹇切、先上聲。『張協登北芒山賦』靈嶽鬱以造天、連岡巖以蹇產。伊洛渾而東流、帝君赫以崇顯。
或作𡾰
簡体字
解字(白川)
文と厂との會意。文は文身。通過儀禮として、加入の儀禮の際に文身を加へることがあり、初生のときは產、成人の際は彥、廟見の禮を顏、死喪のときを文、爽、奭といひ、その字に含まれる文、乂、百は、みなその文身の象。產は生子の厂(額の形)に文を加へる儀禮をいふ。
彥と聲の關係はなく、ともに會意の字。
解字(藤堂)
文(あや、かざり)と厂(かどだつ)との會意。产はくつきりと切れ目のある意を示す。產は母體の一部が切り離されて生まれること。のち、生(種、卵や合成によつて生まれる)と混用される。
解字(漢字多功能字庫)
金文は产とに從ふ。产は彥の本字で、聲符。生は義符で、出生を表す。
金文では人名に用ゐる外、出生を表す。哀成弔鼎余鄭邦之產。は、我は鄭國で出生したと述べてゐる。『史記・李斯列傳』此五子者、不產於秦、而繆公用之。
當用漢字・常用漢字
《漢字表字體》産

説文解字
𨼇 豐大也。从降聲。
康煕字典
阜部九劃
『唐韻』力中切『集韻』『韻會』『正韻』良中切、𠀤音癃。『說文』豐大也。
『玉篇』中央高也。『爾雅・釋山』宛中隆。《疏》山形中央蘊聚而高者名隆。
『戰國策』雖隆薛之城到於天、猶之無益也。
窿通。『正韻』穹窿、天勢。本作隆。『司馬相如・上林賦』穹隆雲橈。
『玉篇』盛也。『禮・檀弓』道隆則從而隆、道汙則從而汙。『史記・封禪書』文王攺制、爰周郅隆。『前漢・武帝紀』迫隆冬至。《註》隆冬、猶言盛冬也。
『禮・祭義』頒禽隆諸長者。《註》隆、猶多也。
『荀子・致士篇』君者、國之隆也。《註》隆、猶尊也。『史記・平準書』方隆貴用事。
『前漢・王莽傳』臣莽夙夜隆就孺子。《註》隆、長也。言成就之、使其長大也。
厚也。『後漢・皇后傳』使後世不見隆薄進退之隙。
『前漢・五行志』沛城鐵官鑄鐵、鐵不下、隆隆如雷聲。
地名。『史記・晉世家』齊伐魯、取隆。《註》隆、卽龍也。魯地有隆山。
州名。後周陵州、宋升隆州。
豐隆、雷師。『屈原・離騷』吾令豐隆乗雲兮、求宓妃之所在。『正韻』靊霳、本作豐隆。
通。『淮南子・俶眞訓』終南作終隆。
叶盧王切、音郞。『道藏歌』但聞仙道貴、不聞鬼道隆。謠歌參天氣、賈生元正章。
叶閭承切、音棱。『陸雲・贈孫世顯詩』制動以靜、祕景在隆。雲根可棲、樂此隈岑。
リュウ
さかん。たかい。
解字(白川)
𨸏と夂と土の會意。𨸏は神靈の陟降する神梯。その前に土主を置き、夂はそこに上から神靈の降下する象。神を迎へて祀ることをいふ。
説文解字に降聲とするが、聲が合はない。
漢碑には土、などに從ふ形のものがあり、丰は夆の從ふところと同じく、神靈の降下するところをいふ。
隆ととは疊韻。説文解字はその疊韻を以て訓する。靈威の豐盛なることをいふ。
解字(藤堂)
降の略體と(草が上へ伸び出るさま)の會意。降りる力に抗して上へ上へと盛り上がることを表す。
當用漢字・常用漢字

説文解字
草木實甤甤也。从、豨省聲。讀若綏。
康煕字典
生部七劃
『唐韻』『集韻』『韻會』儒隹切『正韻』如隹切、𠀤音緌。『說文』草木實甤也。『徐曰』甤豕聲相近、又生子之多、莫若豕也。『正韻』華橤之生、有類豕豪。會意。
『廣韻』『正韻』如累切『集韻』『類篇』乳捶切、𠀤音蘂。義同。『正字通』俗作
ズイ
解字(藤堂)
形聲。に從ひ豕聲。

さかんなること、草木の實が垂れ下がるさまをいふ。