迴 - 漢字私註
康煕字典
- 部・劃數
- 辵部・六劃
『正韻』胡瑰切。與回同。
又『廣韻』『集韻』『正韻』𠀤胡對切、音潰。『廣韻』曲也。『正字通』古無迴字。蓋回卽雷字。水囘爲囘、後人欲別之加辶。當作𮞉。
異體字
或體。
或體。
音訓
- 音
- クヮイ(漢) ヱ(呉) 〈『廣韻・上平聲・灰・回』户恢切〉
- 訓
- めぐる。まはる。まがる。
解字
白川
形聲。聲符は回。
迴、廻はともに説文解字に見えず、回と同義の字であらう。廴は延、廷など、儀禮の場所やその建造物を示し、聖所を區劃する意。迴はその行動を示す動詞的な字。いづれも回の限定的な用法の字であらう。
語彙には迴、廻いづれの字をも用ゐる。
藤堂
漢字多功能字庫
回の表す意義は多く、後に分化した迴字がぐるぐる回る意を表す。
- 『玉篇・辵部』
迴、轉也。
- 西漢・揚雄『太玄・太玄攡』
天日迴行、剛柔接矣。
- 『文選・魏文帝・善哉行』
湯湯川流、中有行舟、隨波迴轉、有似客遊。
- 唐・李賀〈長平箭頭歌〉
迴風送客吹陰水
王琦注迴風、即旋風。
また迂迴、曲折を表す。
- 『廣韻・隊韻』
迴、曲也。
- 『淮南子・氾論』
夫五行之山、固塞險阻之地也、使我德能覆之、則天下納其貢職者迴也。
高誘注迴、迂難也。
- 『文選・枚乘・七發』
依絕區兮臨迴溪
李周翰注迴溪、曲澗也。
- 唐・杜甫〈野老〉
野老籬邊江岸迴、柴門不正逐江開。
また轉回、歸還、返答の意を表す。
- 『廣韻・灰韻』
迴、還也。
- 『史記・外戚世家』
詔副車載之、迴車馳還、而直入長樂宮。
- 『文選・楊子雲・甘泉賦』
於是事畢功弘、迴車而歸、度三巒兮偈棠黎。
迴のそれぞれの意にはいづれも迴、回を用ゐることができる。
屬性
- 迴
- U+8FF4
- JIS: 1-77-79
- 逥
- U+9025
- 𮞉
- U+2E789