氣 - 漢字私註

説文解字

氣
饋客芻米也。从聲。『春秋傳』曰、齊人來氣諸矦。
米部
䊠
氣或从
段注に旣聲也。といふ。
別條に揭出する。
餼
氣或从
段注に按从食而氣爲聲。といふ。
別條に揭出する。

康煕字典

部・劃數
气部六劃
古文
𣱛

『唐韻』去旣切『集韻』『韻會』『類篇』丘旣切、𠀤音气。『玉篇』𠋫也、息也。『文子・守弱篇』形者、生之舍也。氣者、生之元也。『易・乾卦』同氣相求。『繫辭』精氣爲物。『禮・月令』孟春之月、天氣下降、地氣上騰。又『祭義』氣也者、神之盛也。《註》氣謂嘘吸出入者也。

又天氣曰元氣。『後漢・明帝紀』升靈臺、望元氣。《註》元氣、天氣也。

又陰陽曰二氣。『太極圖說』二氣交感、化生萬物。

又五氣。『史記・五帝紀』炎帝修德振兵、治五氣。《註》王肅曰:五氣、五方之氣。又『書・洪範・曰雨曰暘曰燠曰寒曰風註』雨木氣、暘金氣、燠火氣、寒水氣、風土氣爲五氣。又『素問』寒熱風燥濕、五氣之聚也。寒生水、熱生火、風生木、燥生金、濕生土。

又六氣。『左傳・昭元年』六氣、隂陽風雨晦明也。又『莊子・逍遙遊』乗天地之正、而御六氣之辨。《註》平旦爲朝霞、日中爲正陽、日入爲飛泉、夜半爲沆瀣、與天𤣥地黃爲六氣。『王逸・楚辭註』『陵陽子明經』春食朝霞、日欲出時黃氣也。秋食淪隂、日沒已後赤黃氣也。冬食沆瀣、北方夜半氣也。夏食正陽、南方日中氣也。幷天𤣥地黃之氣爲六氣。

又年有二十四氣。『內經』五日謂之𠋫、三𠋫謂之氣。『書・正義』二十八宿、布於四方、隨天轉運、所以敘氣節也。氣節者、一歲三百六十五日有餘、分爲十二月、有二十四氣、一爲節氣、謂月初也、一爲中氣、謂月半也、以彼迭見之星、敘此月之節氣。

又曆家有𠋫氣法。『司馬彪・續漢書』𠋫氣之法、爲室三重、塗亹周密、布緹幔室中、以木爲按、每律各一、內庳外高、從其方位、加律上、以葭灰抑其內端、案歷而𠋫之。氣所動者、其灰斯散、人及風所動者、其灰聚。

又有望雲氣法。『周禮・春官』保章氏以五雲之物、辨吉凶水旱之祲象。《註》視日旁雲氣之色、靑爲蟲、白爲喪、赤爲兵荒、黑爲水、黃爲豐。『史記・天官書』雲氣有獸居上者勝。『又』日旁雲氣、人主象。『又』金寶之上皆有氣、不可不察。海旁蜃氣象樓臺、廣野氣成宮闕。然雲氣各象其山川人民所聚積、精華實息者吉、虛耗者凶。『邵諤・望氣經』鬱鬱蔥蔥、隱隱隆隆、佳氣也。綿綿絞絞、條條片片、兵氣也。澤澤燄燄、女子氣也。如藤蔓挂樹者、寶氣也。紫氛如樓者、玉氣也。

又道家有食氣法。『參同契』食氣鳴腸胃、吐正吸外邪。

又以鼻觸物亦曰氣。『禮・少儀』執食飮者勿氣。《疏》執尊長飮食、不鼻臭之也。

又『唐韻』『集韻』𠀤許旣切。與𠀤通。『說文』饋客芻米也。引『春秋傳』齊人來氣諸侯。

又叶去訖切、音乞。『成公綏・嘯賦』聲不假器、用不借物。近取諸身、役心御氣。

又叶丘謁切、音朅。『嵆康・寒食散賦』當吐利之困患兮、守危殆而假氣。喜乳哺之遂安兮、信衆疾之日歇。

部・劃數
气部四劃

『韻會』古文字。註詳六畫。

部・劃數
火部・四劃

『廣韻』去旣切『集韻』丘旣切。𠀤同。詳气部氣字註。『關尹子・六匕篇』以一炁生萬物。

異體字

いはゆる新字体。

音訓

(1) キ(漢) ケ(呉) 〈『廣韻・去聲・未・氣』去旣切〉
(2) キ(漢) ケ(呉) 〈『廣韻・去聲・未・欷』許旣切〉
いき。こころもち。うまれつき。おもむき。ありさま。いきほひ。ちから。

音(1)はの音。音(2)はの音。

解字

白川

形聲。聲。

『説文解字』に客におくる芻米なりとあり、『左傳・桓十年齊人來りて諸矦におくの文を引く。いま氣をに作る。

气は氣の初文。また氣は餼の初文。いま气の意に氣を用ゐる。

藤堂

と音符の會意兼形聲。气は、いきが屈曲しながら出て來るさま。氣は、米を蒸かすときに出る蒸氣のこと。

漢字多功能字庫

氣は、異體を亦た、䊠に作り、本義は人におくる糧食。後に餼字でこの義を表し、氣は空氣、雲氣、氣流、氣息などを表す。

王鳴盛『蛾術編』气字隸變、以氣代气…气廢而不用。いま气は再び氣の簡体字として受け容れられてゐる。

屬性

U+6C23
JIS: 1-61-70
人名用漢字
𣱛
U+23C5B
U+7081
JIS: 2-79-60
U+6C17
JIS: 1-21-4
當用漢字・常用漢字

関聯字

气を氣の簡体字として用ゐる。

氣聲の字