母 - 漢字私註

説文解字

母
牧也。从、象褱子形。一曰象乳子也。
十二女部

康煕字典

部・劃數
毋部一劃

『唐韻』『廣韻』『正韻』莫厚切『集韻』『韻會』莫後切、𠀤音某。『廣雅』母、牧也。言育養子也。『釋名』冒也、含已生也。『增韻』慕也。嬰兒所慕也。『說文』从女、象懷子形。一曰象乳形。『蒼頡篇』其中有兩點、象人乳形。豎通者卽爲毋。『詩・小雅』母兮鞠我。

又天地爲大父母。『書・泰誓』惟天地萬物父母。『易・說卦』乾、天也、故稱乎父。坤、地也、故稱乎母。『蔡邕・獨斷』天子父事天、母事地、兄事日、姊事月。

又『老子・道德經』有名萬物之母。

又日爲陽德之精、故稱日母。『枚乗・七發』流攬無窮。歸神日母。

又元氣之本曰氣母。『莊子・大宗師篇』伏羲得之、以襲氣母。

又父母、尊親之詞。『詩・小雅』豈弟君子、民之父母。『禮・表記』使民有父之尊、有母之親。

又『揚子・方言』南楚𤄗洭之閒、母謂之媓。『淮南子・說山訓』西家子謂其母曰社。『說文』蜀人謂母曰姐、齊人謂母曰嬭、又曰㜷、吳人曰媒。『眞臘風土記』呼父爲巴駞、呼母爲米。方音不同、皆自母而變。

又乳母亦曰母。『越語』生三人、公與之母。

又禽獸之牝皆曰母。『孟子』五母雞、二母彘。『前漢・昭帝紀』罷天下亭母馬。『張華・禽經』鷇將生、子呼母應。雛旣生、母呼子應。『蘇軾・仇池筆記』眉州縣有一小佛屋、俗謂之猪母佛。

又十母、謂甲乙之屬、十干也。十二支爲十二子。見『史記・律書』。

又西王母、神名。見『山海經』。『大戴禮』云、舜時、西王母獻白玉琯。

又寶母、所以集寶者。『祥異記』魏生常得一美石、後有胡人見之、曰、此寶母。每月望、設壇海邊上、可以集珠寶。

又嶺南有瘴母。『鄭熊・番禺雜記』五羊嶺表見有物自空而下、始如彈丸、漸如車輪、遂四散。人中之卽病、謂之瘴母。

又鬼母、神名。『括異記』南海小虞山有鬼母、一產千鬼。朝產之、暮食之。今蒼梧有鬼姑神是也。

又凡物之有大小者皆曰子母。『詩・鄭風・盧重環・毛傳』重環、子母環也。《疏》謂大環貫一小環。又錢有子母錢。『周語註』重曰母、輕曰子。子母相通、民乃得所欲。又牛有子母牛。『易・說卦』坤爲子母牛。正義曰:取其多蕃畜而順。又子母竹、今之慈竹也。見『任昉・述異記』。又子母瓜、取收瓜子、故名。見『齊民要術』。

又甯母、地名。『春秋・僖七年』公會齊侯、盟于甯母。『後漢・郡國志』山陽郡方與縣有泥母亭、或曰古甯母。

又慈母、雨母、皆山名。『丹陽記』江寜縣南三十里有慈母山、生簫管竹。『荆州記』湘東有雨母山。

又雲母、扇名。又屛名。『西京雜記』昭陽殿有雲母扇、雲母屛風。又雲母竹、竹之大者。見『郭義恭・廣志』。又『贊寜・筍譜』有雲母筍。

又益母、貝母、知母、俱藥草名。蟁母、鴾母、俱鳥名。喜母、蟲名。俱見『爾雅・註疏』。又酒滓謂之酪母、見『本草』。

又胡母、複姓。『後漢・獻帝紀』有胡母班。『風俗通』云、胡母、姓、本陳胡公之後、齊宣王母弟、別封母鄕。遠本胡公、近取母邑、故曰胡母氏。

又『集韻』蒙晡切『正韻』莫胡切、𠀤音模。熬餌也。『禮・內則』煎醢加黍上、沃以膏、曰淳母。『鄭註』母、讀曰模。模、象也。作此象淳熬。

又叶母婢切。音敉。『詩・鄭風』豈敢愛之、畏我父母。叶上杞里。『魯頌』魯侯燕喜、令妻壽母。『蔡邕・崔夫人誄』昔在共姜、陪臣之母。勞謙紡繢、仲尼是紀。

音訓

ボ(慣) モ(呉) ボウ(漢) 〈『廣韻・上聲・厚・母』莫厚切〉
はは

解字

白川

象形。に兩乳を加へた形。

説文解字にやしなふなりと聲の近い語によつて訓じ、子をいだく形に象る。一に曰く、子に乳するに象るなりとするが、を添へた字は

金文に女子名を可母、魚母のやうにいひ、男子に白懋父のやうにいふのと同じく、尊稱としての用法であらう。

金文では母とは、同じ字形を用ゐてゐる。

藤堂

象形。乳首をつけた女性を描いたもので、子を産み育てる意を含む。

落合

の甲骨文の異體字に兩點を加へた形があり、字形は母に當たるが、明確な區別はされてをらず、後代に分化した。

漢字多功能字庫

甲骨文、金文は、と兩點に從ふ。兩點は兩乳を表し、乳を飲ませる女子を母親の象徵とする。

甲骨文、金文の女と母は一字の分化したもので、「母庚」をまた「女庚」に作るやうに女字で母字を表すときがある。また、甲骨文、金文に字はなく、母字を借りて毋を表し、後に母字の兩點を貫き通して毋字を分化した。

甲骨文では用法が三つある。

金文では用法が二つある。

屬性

U+6BCD
JIS: 1-42-76
當用漢字・常用漢字

關聯字

母聲の字