少 - 漢字私註
説文解字
不多也。从小丿聲。書沼切。
- 二・小部
説文解字注
不多也。不多則小。故古少小、互訓通用。从小丿聲。丿、右戾也、房密匹蔑二切、又於小切。按上二切近是。少之形聲、葢於古雙聲求之。書沼切。二部。
康煕字典
- 部・劃數
- 小部(一劃)
『唐韻』書沼切『韻會』始紹切、𠀤燒上聲。『說文』不多也。从小丿聲。《徐曰》丿音夭。『禮・禮器』禮有以少爲貴者、謂天子一食、諸侯再、大夫士三、食力無數是也。食力、庶人也。
又少頃、有閒也。『孟子』少則洋洋焉。
又短也。訾人曰少之、猶稱人曰多之也。『史記・蘇秦傳』素習知蘇秦皆少之。
又『廣韻』式照切『韻會』『正韻』失照切、𠀤燒去聲。『玉篇』幼也。『增韻』老之對也。『易・本義』兩儀者始、爲一畫、以分隂陽。四象者次、爲二畫、以分太少。
又少儀。『禮記』篇名。少室、山名。
又副貳也。『前漢・賈誼傳』於是爲置三少、皆上大夫也。曰少保、少傅、少師。《註》副三公者。
又姓。漢下邽令少年唯。
又叶書久切、音守。『歐陽修・杜祁公墓銘』君子豈弟、民之父母。公雖百齡、人以爲少。母音畝。
又『正字通』入宥韻。『歐陽修・蔡君山墓銘』父不哭子、老不哭少。嗟夫君山、而不得壽。○按今文少作幼。『正字通』古小少同。加丿、轉注。
音訓・用義
⦅一⦆
- 反切
- 『廣韻・上聲・小・少』書沼切
- 官話
- shǎo
- 粤語
- siu2
- 日本語音
- セウ(漢、呉)
- 訓
- すくない。すこし。かく(缺少)。しばらく(少頃、少憩、少間)。
⦅二⦆
- 反切
- 『廣韻・去聲・𥬇・少』失照切
- 官話
- shào
- 粤語
- siu3
- 日本語音
- セウ(漢、呉)
- 訓
- わかい(少年)
- 義
- 添へ役(副貳)を表す。太師、太傅、太保に對する少師、少傅、少保。
解字
白川
象形。小さな貝や玉を綴つた形に象る。
『説文解字』に多からざるなり
とし、字を丿聲とするが、聲が合はない。
藤堂
小(小さく削る)と丿印(削ぎ取る)の會意。削つて減らすこと。
後、數や分量が滿ち足りぬ意に用ひ、年齡の滿ち足りぬのを少年といふ。
落合
甲骨文の小の異體に四點の形があり、少の元となつてゐるが、甲骨文の段階では必ずしも嚴密な區分はない。
漢字多功能字庫
甲骨文は四小點の形に作る。小、少は古くは一字で、後に三小點で小を表し、四小點で少を表す。金文は小と丿に從ひ、底下の小點を一撇に伸ばす。
甲骨文では小と用法は同じで、微小を表す。
金文での用義は次のとほり。
- 少を表し、多と相對す。王后中宮錡
五升少半升。
- 年少を表す。哀成弔鼎
少去母父
。 - 用ゐて小となす。蔡侯紐鐘
余唯(雖)末少(小)子。
屬性
- 少
- U+5C11
- JIS: 1-30-15
- 當用漢字・常用漢字
關聯字
少に從ふ字を漢字私註部別一覽・小部・少枝に蒐める。