忤 - 漢字私註
説文解字
逆也。从午吾聲。
- 十四・午部
説文解字注
屰也。屰各本作逆。今正。逆、迎也。屰、不順也。今則逆行而屰廢矣。相迎者必相屰。古亦通用逆爲屰。攷儀禮之梧受。『爾雅〔釋丘〕』『釋名〔釋丘〕』之梧丘。『太史公書』之魁梧、枝梧。『漢書』之抵梧。皆是啎之譌字。啎、屰也。迎也。遻也。不識啎字、乃多妄改。『管子・七臣七主篇』事無常而法令申。不𠵦。則失國勢。『戰國策〔秦五〕』有《樓𠵦》。『吕覽・明理篇』亂世之民長短頡𠵦百疾。高注。𠵦、迎也。字皆左吾右午。啎之或體也。姚宏云、字書無之。過矣。从午吾聲。五故切。五部。
康煕字典
- 部・劃數
- 心部四劃
『唐韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤五故切、音誤。『說文』逆也、本作啎。从午、吾聲。今作忤。『後漢・鮑永傳』持正之忤。
又忤忤。意不喜也。『釋名』靑徐謂女曰娪。娪、忤也。始生時人意不喜、忤忤然也。又或作牾。『前漢・王莽傳』無所牾意。亦作午。『禮・哀公問』午其衆、以伐有道。
亦作蘁。『莊子・寓言篇』使人乃以心服、而不敢蘁立。『音義』蘁音悟、逆也。
又『正韻箋』忤、亦作梧。『釋名』當塗曰梧丘。梧、忤也、與人相當忤也。
又通作悟。『史記・韓非傳』悟言無所擊排。《註》悟作忤。
又通作迕。『前漢・食貨志』好惡乖迕。《註》迕忤同。
- 部・劃數
- 口部八劃
『唐韻』『集韻』『正韻』𠀤五故切、音誤。『說文』逆也。『玉篇』相觸也。與忤同。『集韻』或作午蘁。
又『正韻』逢也。『楚辭・九章』重華不可啎兮。
- 部・劃數
- 牛部七劃
『集韻』『正韻』𠀤訛胡切、音吾。獸名。○按啎、俗刻誤作牾。【前漢・王莽傳】亡所牾意。【後漢・桓典傳】以牾宦官賞不行。【楊子方言】適牾也。【穆天子傳】白鹿一牾。皆啎字之譌。其善本原作啎。【字彙】云、五故切、與忤同、謬甚。
異體字
或體。
音訓
- 音
- ゴ(漢) 〈『廣韻・去聲・暮・誤』五故切〉[wǔ]{ng5}
- 訓
- さからふ。もとる。
解字
白川
形聲。聲符は午。
『説文解字』に字を啎に作り、逆らふなり
とする。午も吾も、ともに「御ぐ」と「敔る」意のある字で、午は杵の形の呪器、吾は祝禱の呪能を守るため、その器を堅く蓋する意象の字。
邪惡なものに拮抗し、抵抗するところから、逆らふ意となる。
藤堂
忤
心と音符午の會意兼形聲。午は、上へ下へと逆方向に動く杵を描いた象形字。杵の原字。忤は、心で逆方向に反抗すること。
啎
午(↑↓型に交叉する)と吾(×型に交叉する)の會意兼形聲。相手の意嚮と逆方向に向かひ、食ひ違ふこと。
屬性
- 忤
- U+5FE4
- JIS: 1-55-56
- 啎
- U+554E
- 牾
- U+727E
- JIS: 1-64-19
- 𠵦
- U+20D66