槍 - 漢字私註
説文解字
説文解字注
歫也。《止部》曰、歫、止也。一曰槍也。按槍有相迎鬬爭之意。『通俗文』曰、剡木傷盜曰槍。今俗作鎗。
從木倉聲。七羊切。十部。
一曰、槍、攘也。三字句。攘、各本從木。誤。今正。『莊子・在宥』傖囊、崔譔作戕囊、云戕囊猶搶攘。晉灼注『漢書』曰、搶攘、亂皃也。按許無從手之搶。凡槍攘、上從木、下從手。
康煕字典
- 部・劃數
- 木部・十劃
『唐韻』七羊切『集韻』『韻會』『正韻』千羊切、𠀤音鏘。『說文』距也。『周禮・秋官・職金』國有大故、而用金石、則掌其令。《註》用金石者、作槍雷椎椁之屬。『揚雄・長楊賦』木雍槍纍、以爲儲胥。
又『玉篇』木兩頭銳也。『類篇』剡木傷盜曰槍。
又曰器也。見槈字註。
又抵也。『前漢・路溫舒傳』見獄吏、則頭槍地。
又『前漢・天文志』紫宮左之星曰天槍。
又姓。『姓苑』漢槍傳。
又『集韻』『韻會』楚耕切『正韻』抽庚切、𠀤音崢。『爾雅・釋天』彗星爲欃槍。亦叶音鏘。『宋・謝瞻・張子房詩』婉婉幙中畫、輝輝天業昌。鴻門銷薄蝕、垓下隕欃槍。
異體字
簡体字。
音訓
- 音
- サウ(呉) シャウ(漢) 〈『廣韻・下平聲・陽・鏘』七羊切〉[qiāng]{coeng1}
- 訓
- やり
解字
白川
形聲。聲符は槍。
『説文解字』に歫なり
とあり、歫字條に一に曰く、搶くなり
と見える。
また『唐寫本說文』に一に曰く、槍もて推攘するなり
とあり、動詞にも用ゐる。推攘は搶攘、みだすことをいふ。
藤堂
漢字多功能字庫
木に從ひ倉聲。長い棒狀で頭の尖つた突き刺す武器を表す。『説文解字』歫也。(後略)
『說文通訓定聲』歫人之械也。『倉頡篇』槍、謂木兩頭銳者也。
『墨子・備城門』槍二十枚、周置二步中。
土を掘り草を除く農具の樁をまた槍と呼ぶ。『國語・齊語』時雨既至、挾其槍、刈、耨、鎛、以旦暮從事於田野。
韋昭注槍、樁也。
茶の木の嫩芽(若芽)はその形狀が槍に似るため、また槍と稱する。宋・王得臣『麈史・詩話』閩人謂茶芽未展為槍、展則為旗、至二旗則老矣。
火槍や近代武器の手槍(拳銃)、步槍(小銃)など口徑が2cm以下の彈丸を發射する武器をまた槍と稱する。焊槍(鎔接銃)、電子槍、煙槍(鴉片パイプ)など、性能や形狀が槍に似た器械や工具もまた槍と稱する。
屬性
- 槍
- U+69CD
- JIS: 1-33-68
- 人名用漢字
- 枪
- U+67AA