灼 - 漢字私註
説文解字
炙也。从火勺聲。之若切。
- 十・火部
説文解字注
灸也。灸各本作炙。誤。今正。此與上灸篆爲轉注。炙謂炮肉。灼謂凡物以火附箸之。如以楚焞柱龜曰灼龜。其一耑也。『〔楚辭〕七諫〔怨世〕注』曰、㸃、汚也、灼、灸也。猶身有病、人㸃灸之。醫書以艾灸體謂之壯。壯者、灼之語轉也。『淮南・注』曰、然也。『廣雅』曰、爇也。『素問・注』曰、燒也。其義皆相近。几訓灼爲明者、皆由經傳叚灼爲焯。『〔詩・周南〕桃夭・傳』曰、灼灼、華之盛也。謂灼爲焯之叚借字也。『周書〔立政〕』焯見三有俊心、今本作灼見。从火勺聲。之若切。二部。
康煕字典
- 部・劃數
- 火部・三劃
『唐韻』之若切『集韻』『韻會』『正韻』職略切、𠀤音酌。『說文』炙也。『玉篇』熱也。『廣韻』燒也。『魯語』如龜焉。灼其中、必文於外。『前漢・霍光傳』灼爛者、在於上行。
又『玉篇』明也。『書・洛誥』無若火始燄燄、厥攸灼敘弗其絕。又『立政』我其克灼知厥若。
又『玉篇』灼灼、花盛貌。『詩・周南』灼灼其華。
又『揚子・方言』灼、驚也。《註》猶云、恐𤋲也、煎盡也。『後漢・楚王傳』旣知審、寔懷用悼灼。
又『唐韻正』之邵反。同炤。『禮・中庸』引『詩〔小雅・正月〕』亦孔之炤、作亦孔之灼。○按今文作昭。
又『越絕書』灼龜、作炤龜。
音訓・用義
- 音
- シャク(漢、呉) 〈『廣韻・入聲・藥・灼』之若切〉[zhuó]{zoek3/coek3}
- 訓
- やく。あきらか(灼見、灼然、灼爚)。
解字
白川
形聲。聲符は勺。
『説文解字』に灸なり
(段注本)とあり、その前條に灸は灼なり
とあつて互訓。その前に𪚱は龜を灼きて兆あらざるなり
とあるから、また鑽灼(鑽は縱長の彫り目、灼は火を當てる彫り込み)の意にも用ゐる。
ある一點に火を集中して灼く方法をいふ。
藤堂
火と音符勺(高くあがる)の會意兼形聲で、赤々と火が燃え上がること。
漢字多功能字庫
火に從ひ勺聲。本義は、燒く、炙ること。『説文解字』炙也。(後略)。
- 『書・洛誥』
無若火始燄燄、厥攸灼敘、弗其絕。
孫星衍疏灼者、『廣雅・釋詁』云、爇也。
また火傷を表す。
- 漢・桓寬『鹽鐵論・周秦』
故未嘗灼不敢握火者、見其有灼也。
照亮(明るく照らす、はつきりと照らし出すこと)を表す。
- 『書・呂刑』
灼于四方、罔不惟德之勤。
また明白なことを表す。
- 『書・立政』
我其克灼知厥若。
蔡沈集傳當能明知其所順。
また驚き戰くことを表す。『方言・十三』灼、驚也。
郭璞注猶云恐灼也。
- 『後漢書・楚王英傳』
既知審實、懷用悼灼。
屬性
- 灼
- U+707C
- JIS: 1-28-62
- 人名用漢字