昭 - 漢字私註
説文解字
日明也。从日召聲。止遙切。
- 七・日部
説文解字注
日朙也。引伸爲凡明之偁。廟有昭穆、昭取陽明、穆取陰幽。皆本無正字。叚此二字爲之。自晉避司馬昭諱。不敢正讀。一切讀上饒反。而陸氏乃以入『經典釋文』。陋矣。又別製佋字。《注》云、廟昭穆、父爲佋南面、子爲穆北面。从人召聲。此冣爲不通。昭穆乃鬼神之偁。其字當从示。而从人何也。無識者又取以竄入『說文・人部』中。其亂名改作有如此者。今《人部》𠜂佋。从日召聲。止遙切。二部。
康煕字典
- 部・劃數
- 日部・五劃
『唐韻』止遙切『集韻』『韻會』『正韻』之遙切、𠀤音招。『說文』日明也。『爾雅・釋詁』昭、見也。『博雅』明也。『玉篇』光也。『廣韻』著也、覿也。『易・晉卦』君子以自昭明德。『書・堯典』百姓昭明。『詩・大雅』於昭于天。
又『禮・王制』天子七廟、三昭三穆與太祖之廟而七。又『祭統』夫祭有昭穆。昭穆者、所以別父子、遠近、長幼、親疏之序而無亂也。『魯語』明者爲昭、次者爲穆。
又『禮・樂記』蟄蟲昭蘇。《註》昭、曉也。蟄蟲以發生爲曉、更息曰蘇。
又姓。『戰國策』楚有昭奚恤。『屈原・離騷・註』三閭之職、掌王族三姓、曰、昭、屈、景。
又『集韻』時饒切『正韻』時昭切、𠀤音韶。廟中佋穆、或作昭。『佩觽集』說文自有佋穆之字、以佋爲昭、蓋借音耳。李祭酒涪說爲晉諱昭、改音韶、失之也。
又『集韻』『韻會』『正韻』𠀤止少切、音沼。『詩・魯頌』其馬蹻蹻、其音昭昭。『釋文』昭、之繞反。
又『集韻』『正韻』𠀤之笑切。照、或省作昭。
又『韻補』叶蚩於切。『前漢・敘傳』受命之初、贊功剖符。奕世弘業、爵土乃昭。
又叶之由切。『楚辭・九章』臨沅湘之玄淵兮、遂自忍而沈流。卒沒身而絕名兮、惜壅君之不昭。
音訓
- 反切
- 『廣韻・下平聲・宵・昭』止遥切
- 官話
- zhāo
- 粤語
- ciu1
- ziu1
- 音
- セウ(漢、呉)
- 訓
- あきらか。あきらかにする。
- あらはす。あらはれる。
解字
白川
形聲。聲符は召。
『説文解字』に日明らかなるなり
とする。
昭穆の昭は古くは卲に作り、卲がその初文。卲とは祝禱して神の降格を求め、これを拜して迎へる形。靈威の昭らかであることをいふ。
文獻にはみな昭を用ゐ、『詩・大雅・雲漢』倬彼雲漢、昭回于天。
(倬たる彼の雲漢(天の川)、天に昭回す。)、また『書・堯典』百姓昭明
(百姓昭明す)のやうに用ゐる。
西周金文に見える宮廟は、康宮大廟に續いて康卲宮、康穆宮があり、諸王を順次そのやうに昭穆に配比し、次第に大廟に上す定めであつたらしく、それが昭穆制の起源をなすものであらう。
昭穆の字はまた佋に作る。
藤堂
日と音符召の會意兼形聲。刀は、曲線をなした刀。召は、口で招き寄せること。昭は、光をぐるりと回して、隅まで照らすこと。照の原字。
落合
甲骨文は坐つた人の形である卩と刀から成る會意字。甲骨文では祭祀名として用ゐられてをり、字源は刀を用ゐた儀禮の樣子であらう。刀亦聲。異體字には刀を聲符としての召に替へた形(補註: 卲に當たる)があり、これが後代に繼承された。
甲骨文での用義は次のとほり。
周代には「照らす」や「明らか」の意味で用ゐられるやうになつてをり、火、攴を用ゐて照らすことを表した字形や、日を加へて明らかなことを表した字形などが作られた。後者から更に卩を省いた形が後代に繼承されて昭になつた。
また「照らす」の意味については、篆文で昭に火を加へた㷖(照)が作られた。
漢字多功能字庫
金文は卲に作る。例へば金文では周の昭王の昭を卲に作る。
屬性
- 昭
- U+662D
- JIS: 1-30-28
- 當用漢字・常用漢字