鐻 - 漢字私註
説文解字
説文解字注
𧇽或从金豦。或當作篆。此亦《丄部》之例也。『周禮〔春官〕典庸器・注』橫者爲筍。從者爲鐻。《釋文》曰、鐻舊本作此字。今或作虡。按經典鐻字衹此一處。此字葢秦小篆、李斯所作也。『〔史記〕泰始皇本紀』「收天下兵、聚之咸陽、銷以爲鐘鐻」。本篇引賈生論云、銷鋒鑄鐻。『三輔黃圖』曰、始皇收天下兵、銷以爲鐘鐻、高三丈。字皆正作鐻。葢梓人爲𧇽本以木、始皇乃易以金、李斯小篆乃改爲从金豦聲之字。司馬賦云、千石之鐘、萬石之鉅。正謂秦物。『史記』作鉅。卽鐻字之異者也。鐘鐻與金人爲二事。本紀、賈論、西都西京二賦、『三輔黃圖』皆竝舉。『漢賈山傳』、『陳項傳』各舉其一。學者或認爲一事。非也。『典庸器』經文作𧇽、注文作鐻。此鄭氏注經之通例。如禮經經文作庿、注文作廟。『周禮』經文作眡、注文作視。皆是也。
康煕字典
- 部・劃數
- 金部・十三劃
『廣韻』其呂切『集韻』『正韻』臼許切、𠀤音巨。〔音1〕與簴同。鍾鼓之柎也。『史記・秦始皇紀』收天下兵、聚之咸陽。銷以爲鍾鐻。《註》鐻、音巨。
又『廣韻』『集韻』𠀤居御切、音據。〔音3〕樂器。形似夾鍾、削木爲之。『莊子・達生篇』梓慶削木爲鐻、鐻成、見者驚猶鬼神。《註》鐻、音據。樂器也。
又『集韻』『正韻』𠀤求於切、音渠。〔音2〕『集韻』金銀器名。『山海經』靑要之山、䰠武羅司之、穿耳以鐻。《郭璞曰》鐻、金銀器名。『後漢・張奐傳』遺金鐻八枚。《註》鐻、音渠。食器名。未詳形制。『左思・魏都賦』鐻耳之傑。
又『廣韻』九魚切『韻會』斤於切、𠀤音居。義同。
音訓義
- 音
- キョ(漢) ゴ(呉)⦅一⦆
- キョ(漢) ゴ(呉)⦅二⦆
- キョ⦅三⦆
- 訓
- かねかけ⦅一⦆
- 官話
- jù⦅一⦆
- 粤語
- geoi6⦅一⦆
⦅一⦆
- 反切
- 『廣韻・上聲・語・巨』其吕切
- 『集韻・上聲上・語第八・巨』臼許切
- 『五音集韻・上聲卷第七・語第六・羣三巨』其吕切
- 聲母
- 羣(牙音・全濁)
- 等呼
- 三
- 官話
- jù
- 粤語
- geoi6
- 日本語音
- キョ(漢)
- ゴ(呉)
- 訓
- かねかけ
- 義
- 鐘や磬を懸ける臺。あるいはその柱。虡に同じ。
- 釋
- 『廣韻』
𧇽: 飛𧇽、天上神獸、鹿頭龍身。『說文』曰「鍾鼓之柎也。飾爲猛獸。」『釋名』云「橫曰栒、縱曰𧇽。」 虡: 上同俗作簴。 鐻: 上同。
- 『集韻』
𧇽𧆾鐻𨯼𣚛𥲤: 『說文』鐘鼔之柎也飾為猛獸。从虍、異象其下足。」或省、亦作鐻𨯼𣚛𥲤。
- 『康煕字典』上揭。
⦅二⦆
- 反切
- 『廣韻・上平聲・魚・渠』強魚切
- 『集韻・平聲一・魚第九・渠』求於切
- 『五音集韻・上平聲卷第二・魚第七・羣三渠』強魚切
- 聲母
- 羣(牙音・全濁)
- 等呼
- 三
- 官話
- qú
- 粤語
- keoi4
- 日本語音
- キョ(漢)
- ゴ(呉)
- 義
- 金銀器の名。耳輪など。
- 釋
- 『廣韻』
鐻: 鐻耳之傑。
- 『集韻』
鐻: 金銀器名。
- 『康煕字典』上揭。
⦅三⦆
- 反切
- 『廣韻・去聲・御・據』居御切
- 『集韻・去聲上・御第九・據』居御切
- 『五音集韻・去聲卷第十・御第七・見三據』居御切
- 聲母
- 見(牙音・全清)
- 等呼
- 三
- 官話
- jù
- 粤語
- geoi3
- 日本語音
- キョ
- 義
- 樂器の名。木製の鐘。
- 釋
- 『廣韻』
鐻: 樂器、形似夾鐘、削木爲之、出『埤蒼』。『說文』与𧇽同。
- 『集韻』
鐻: 器名、似鐘。
- 『康煕字典』上揭。
解字
白川
形聲。聲符は豦。
『說文』に𧇽を正字とし、虡、鐻の二篆を重文として錄する。
藤堂
屬性
- 鐻
- U+943B
- JIS: 2-91-44
- JIS X 0212: 69-70